見出し画像

180日で会社を辞めるワニ、あと152日

最近話題になっているジョブ型雇用とフリーランスや私がこれからろうとしている独り会社について考えてみようと思う。

ジョブ型とは、職務が明確に規定され、その職務にマッチした人材をアサインする雇用のやりかた。それに対してメンバーシップ型とは古くから日本で行われていた雇用のやり方で、職務を明確に規定せず、雇用する。

メンバーシップ型は終身雇用とも深く結びついている。職務を明確に規定せず、雇用するのその人がどこに配置されるかは雇用する側によって決められる。(ある程度本人の希望も聞き入れられるが、それは絶対ではない)なので、本人の意図しない職務、不得意な職務にアサインされる可能性がある。初めての職務でそれが本人が望んでいるジョブチェンジならいいが、(例えば開発→営業等)大抵はそうではない。メンバーシップ型は終身雇用を前提とし、社員をできるだけ解雇しないよう、職務のポジジョンに空き、ダブリ等が生じないように、パズルのように組み合わせて配置を決める。雇用する側から言えば、
「おい、おい。そんなに我儘言うなよ。社員皆んなが失業しないように、ポジションを配置してるんだから。このポジションのパズル組み合わせも結構、大変なんだぜ。」
と、言うのが雇用する側の人事担当の本音だろうか。日本は昭和の頃からこのメンバーシップ型、終身雇用で雇用が行われ、今も根強く残っている。

最近、話題になっているジョブ型雇用とはそれとは対局的で、海外ではこの雇用のやり方が多い。まず、職務ありきで、それにマッチする人材を募集し、採用する。なので、本人が自らジョブチェンジしない限り、基本ジョブチェンジはない。職務にまっちしない仕事もアサインされることもない。

メンバーシップ型の場合は最初新人で採用された頃はまだ配置先が決まっていないことが多く、新人研修等の中で自分の希望と会社の希望で合意して配置が決まり、その職務が決まる。最初は現場で、年齢が進む毎に徐々に管理業務を任され、管理職へと昇格していく。メンバーシップ型の中では、現場でバリバリ→若い連中、管理職→年配のオッサンなのである。現場の人間より管理業務をやっている管理職の方がエラいのである。給与も現場より管理職の方が高いのが当然である。

ジョブ型においては現場でバリバリと、管理職の管理業務はそもそも違う職務である。現場でバリバリ→管理職というジョブチェンジのルートもない。管理職の方が現場の人間より偉いということもない。それぞれ、そういう職務だから。

どっちがいいのかは、一長一短であると思う。だだ、日本は昭和の頃からの終身雇用が根強く残っているので、終身雇用を軸に考えるとメンバーシップ型のほうがマッチングしている。ジョブ型はその職務が必要なくなったら、例えば期間限定だったら、それで解雇である。これは、日本の終身雇用を軸に考えると馴染まない。

ただ、今の日本は終身雇用は崩れつつある。そうなると、メンバーシップ型でなくてもいいのでは?むしろ、企業にとってはジョブ型のほうが効率がいいのではないか?という考え方もでてきた。

今までは、社員全員が職を失わないように、職務のポジションをパズル合わせのようにやり繰りしていたが、その必要もなくなる。企業の業務で発生するそれぞれの職務に合わせて、スペシャリストを採用すればよいので効率が良い。未経験の新人や、他の職務からの配置転換でその人を教育するというコストも省ける。職務に合わせた雇用なので、基本、窓際族などという無駄な人材は発生しない。(職務がないなら雇用しない。だから仕事がない人が企業の中に居るということがありえない)

このように、ジョブ型雇用の普及によって日本の雇用も今よりは流動化すると思われる。最初に職務ありきで人材をアサインするので、社員と外の人(フリーランス、ひとり会社)は雇用の面ではイコールコンディションに立てる(理想的には、理想だけど)。社内に職務にマッチした人がいないなら外から(フリーランス、ひとり会社)となるであろう。そこは今までは、社内の人材を優先して無理やりでも空いたパズルの穴に別の職務の社員で、穴を埋めていたわけである。そこが、ジョブ型雇用だと、外に(フリーランス、ひとり会社)に声がかかるチャンスが多くなると思われる。(いや、是非そうなって欲しいところ)

ジョブ型雇用の普及によって、フリーランス、ひとり会社の人達に求められるのは自分がどんな職務のスキルを持っているか、明確に言えないといけない。何に対して専門性を持っているかも明確に言えないといけない。じゃないと企業側からしれば希望する職務にマッチするかどうかが判断できない。
「あなたは何ができますか」という問にたいして「部長をやっていたので、部長ならできます」ではダメなのである。部長はポジションであって、職務ではない。

今、大手企業での希望退職、シニアを対象としたリストラも話題になっているが、これらで退職した人がジョブ型雇用の普及によって活躍できる、そんな市場が形成される・・・そんな社会になることを切に願う今日この頃である。

会社をやめるまであと152日

100ワニをパクって退職エントリでバズろうとしたけど、全然バズらなかったワニ。 副業のオファーあればよろしくお願いします。 Twitterのフォローもよろしくおねがいします。@180wani