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THE1975/20220821


これは記録に残さねば、頭の整理をしなければ、という思いからこの記事を書いている。

学生時代、友人の勧めから
「THE 1975めっちゃいいからきいて」と言われ聞き始めたTHE 1975。
当時の自分には、なんか良いけどいまいち自分の中に入ってこないという感覚だった。

今まで、好きになるバンドの中で、なぜか曲を聞いていると(乗り物酔いと同じような)酔いに陥るバンドがいくつかあった。
彼らもそのうちの1バンドだった。

時は流れて、コロナ禍へと突入する少し前、
(理由はわからないけれど)THE 1975の曲をきいても
酔いが発生しなくなっていた。
そこから、少しずつきく頻度も増えてきて、いつの間にか
大好きなバンドになっていた。(海外のバンドを初めて好きになった)

コロナ禍に入って最初の春、先の友人から
「今年のサマソニ(正しくはスーパーソニック?)THE 1975来るから行こう」
と言われ、もちろん行くことにした。(他にも自分の好きなアーティストがたくさん出る予定だった)

夏までの間、自粛期間には彼らのレコードを買ったり、
家で曲をききながら、お酒を飲みながら、一人で踊ったりしていた。

でも、あえなく中止。

翌年、2021年のサマーソニックにも
彼らの名前がラインナップされていた(もちろん行くつもりだった)けど
この年も中止。
相変わらず、家でお酒を飲んで一人で踊っていた。

待ち望んだ2022年のサマーソニック。
コロナ感染の波は高止まりで、もしかしたら今年も…
あるいは、もしかしたら自分も…
出演予定のアーティストも出演キャンセルになっていて、もしかしたら…

と様々な不安な気持ちに駆られながら、無事当日。

初めての夏フェス。熱中症にビビりながら、
今日は絶対最後まで生き延びる、と決意していた。

THE LINDA LINDASから始まって
THE 1975の前のKing Gnuまで
うんと楽しい時間が過ぎた。

 
King Gnuの時の日暮れ時の空がとても綺麗で
2019年のTHE 1975の時の空もこんな感じやった気がする(YouTubeに流れていた映像しか見ていないけど)、とか考えながらふわふわしていた。

いよいよ、THE 1975の出番。
日は暮れて辺りは暗くなっていた。
緊張と高揚感で満たされていた。

1曲目のイントロが鳴らされた途端思わず、
「あーーーーーーーーーーー」とため息同時に声が漏れた。

そしてモニターに映し出される、彼らの姿。
自分が立っていた場所はステージから遠く離れていたけど
確かに肉眼でも彼らの姿が見える。

THE 1975は本当に存在していた。
今までモニターでしか見たことがなかった、
音源からしか聞いたことがなかった、
THE 1975の音楽が今、自分の前で鳴らされている。

この時、ふと、
「この感覚は前にも一度味わったことがある」と思った。
思い出すと、この感覚は人生で初めてライブに行った
高校2年の春の時のことだった。

小学高学年でBUMP OF CHICKENを好きになり、
高校2年まで彼らの音楽を体験したことがなかった。
そして、初めて彼らをみたとき
「本当に存在していた」と思った。

初めてのライブ以降、いろんなバンドを好きになってライブには行っていたが
この「本当に存在していた」感動を味わったのはそれ以来だった。
この感覚が人生で2度訪れるとは思っていなかった。

THE 1975は本当に存在していた。

そう思って始まった
90分というフェスの中では贅沢すぎる時間は
あっという間に過ぎた。
そしてあーーーーーーーーーという間に終わってしまった。
(ほぼ全ての曲が始まった瞬間口にしていた)

多幸感と儚さと高揚感に包まれながら、
初めての夏フェスの日を終えた。

一夜明けた今日も、家で曲をききながら、
また彼らのライブを(願わくば来年の4月に)体験できることを願って
お酒を飲みながら、一人で踊る。

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