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かまいたち濱家さんの『薬剤師への不適切発言を謝罪』に思うこと

先日、目にしたネットニュース。

その内容は…

あるテレビ番組で、薬局で“イライラする瞬間”として、かまいたちの山内さんが『医師に処方された処方せんをもって薬局に行った際、薬剤師からアレコレ質問される時間』をあげ、『しんどいから、はよ薬渡して帰らせてほしいのに』と語ったことに、濱家さんが『薬剤師さんも医療に携わっているから、一応…医者憧れみたいなものがある』と共感した。しかし、後日これに対して濱家さんがXで『処方箋の件、考えなしに失礼なことを言ってしまいました』と反省し、『薬剤師の皆さん、本当にすみませんでした』と謝罪の言葉を投稿した。

と言うもの。

このニュースを読んで、私は悲しい気持ちになりました。

誰しも、失敗したり間違えたりすることはあります。今回、かまいたちのお二人が失言という間違いを犯してしまったように。

そして、医師もまた間違えることがあります。

処方薬を間違えたり、投与量を勘違いしてしまったり。それをもし、そのまま患者さんが飲んでしまったらどうなるでしょう?

場合によっては生死にかかわるのです。

私たち薬剤師は、そうしたミスが起こらないため、最後の砦となって患者さんを守っているのです。

そうした日々の中で、時々医師にケンカ腰で対応されることもあります。それは医師の処方する薬や投薬量に疑義があるときです。

私たちが医師に提案や確認をすると、「薬剤師ごときが何を言っているんだ」といったニュアンスをもって、不機嫌な態度を取られたり、場合によっては怒られることがあります。しかし、こちらは薬のプロとしてのプライドでそう言っているのではありません。

間違った薬、誤った投薬量によって患者さんが副作用で苦しんだり、命を危険にさらすようなことにならないために、闘っているのです。

それなのに、患者さん側のかまいたちさんから、今回のようなことを言われてしまうと、本当にがっかりしてしまいます。

ただ一方で、ミスや失言があったにもかかわらず、謝罪どころか開き直って反論したり、逆ギレするような人も多い中、濱家さんがすぐXで謝罪の言葉を投稿したことは、評価すべきことだと思いました。

改めて言いますが、誰にでも間違いはあります。大事なのは、その間違いをきちんと認めて謝罪し、そして改めること。

今回の出来事は、濱家さんにとっていい薬になったかもしれません。それに、実は濱家さん自身も“薬剤師”であることに気づいて欲しいと思いました。

病気になって、薬や他の治療でもなかなか症状が改善しないときに大切なこと…それは「気持ち」です。「気の持ちよう」とか「病は気から」とか言うように、“気”を元気にするのが「笑い」です。

濱家さんはその「笑い」を生み出す人です。笑いという“特効薬”をたくさんの人に届けられる、いわば心の“薬剤師”さんなのです。

そういう意味で、私は濱家さんを「同業者」だと思っています。私たちは物質的な薬を、そして濱家さんは心の“薬”を届けることで、それぞれがそれぞれの立場でたくさんの人を救っていけたらいいなと思っています。

今回の件で、濱家さんはいろいろな人からたくさんのお灸をすえられたと思いますが、そのお灸が効いてすっきりしたら、また今まで通り、たくさんの“薬”でたくさんの人を笑わせて欲しいです。

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