黒いブーツを履いて
以前書いた記事で、革ジャンとともに学生時代は安全靴を履いてバイクに乗っていた事を書いたが、卒業前にバイト代を貯めて買ったエンジニアブーツを未だに履いていて、名前はと言うと「RED WING」のエンジニアブーツ2268(※現在のStovepipe 9268に当たる)で、PT83という1983~1990までに制作されたパターン(型)らしく、実に32年以上も履いていることになる。
よく、そこまで履いていると匂いがしそうと言われるが、これが全く革の匂いしかしないので、理由は履いた後に必ず何日か休息を与えているからではないかと思っている。
他にもこの時期に購入したチェコスロバキア製のモンキーブーツを所有しているのだが、コレ・・・実は私のアイコンに使っているブーツがそれになり、本来の色である黒色が光の加減で青色に写った事からその名を付けている。
話は戻るが、こういうエンジニアブーツは革ジャン同様に色々サイズ感に関して言われることが多い。よくあるのはジャストサイズで履くのがカッコイイから脱ぎ履きが大変だ!とか・・・・・。特にこの型は足首の所が細くなっているため、慣れるまで流血ものになることが当時のステイタスと言われ、現行の2268が革質も含め柔らかさも形も履きやすく改良されたのに、当時の茶色い革の下地で足首も元の細い形を踏襲した9268の復刻版が発売されるほどだ。
だが、まず今回も断言するが革自体は伸びても縫製部分は伸びない!特に靴は靴底の大きさが決まっている以上、馴染むことはあっても伸びることは無い!と言うのが私の信条で、足の形状にも左右されるがキツめの靴を履いて良いことは無いと思っている。(しかもコレは爪先にスチール入り)
このブーツも季節に合わせて靴下の厚みを変えられるように、少し余裕を持たせているので流血するほどの苦労はしていないし、それが皴の入り方やシルエットを維持している理由になっている気がしている。
自分で言うのも何だが、格好良いシルエットにくたびれてくれていると思う。(笑)
とは言え、季節に関係なく32年以上もバイクの乗る時や街に繰り出す時に履けば傷みもそれなりで、踵のソールのすり減りが交換時期を予告していたのだが、それよりも内部のコルクソールが割れてきてしまった。(汗)
バイクでコケた時に、ジーンズが破れても足が無傷だった時に削れたインステップストラップのバックルはお守りとして直さないつもり。でも、早目にリペアしないことで修理が出来なくなるのもツラい。ギアペダルが当たる所や皴割れは気になるものの、まだまだ履けるところまでは履いてやりたい。
オールソールの交換費用はそれなりにしてくるのだろうが、Schottの革ジャン同様に30年以上の時間を自分と共に過ごし、まだ手を加える事で使えるのであれば望みを託したくなる。もちろん、地元の靴修理専門店で低価格で直してもらうことも良いと思うが、靴底の純正パターンが擦れていく様はレッドウィングを履いている実感として代え難い。
友人から「この時代の革質は非常に良いので修理して履くべきだ!」と言われたのも背中を押しているのだが、左右の革質は違うにせよ確かに丈夫で長持ちはしている。もともと物持ちが良い事はあるにせよ、ヤレ感も良いカンジだしシルエットも最高に気に入っている。
出来ればリペアに出したい。そして、踵のすり減りを気にすることなく気兼ね無しに普段から履けるようになりたいものだ。ただ、年末に走行距離26万kmオーバーの愛車を修理に出しているので、あれも修理これも修理となると流石に。。。(苦笑)
まぁ身の安全を守るためのものではあるものの、早々に出さなきゃいけない結論でもないので色々と様子を見ながら、今日も気に入った黒いブーツを履いて街へ出かけて行くのだ。