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呵責液
2022年4月6日 21:09
その翡翠とエメラルドの混ざった色合いの眼を持つ太陽は、斜視であった。東の国には、事象を描いたものは完成すると共に、均衡を保とうとする世の物事の偉秤の力によって、その後は没落するしかないという事で、あえて縁起のいい八つの雲を、七つにまで描きとどめて置くという呪い地味た風習がある。それに肖って、画家は、その対称に置かれた黄金比の下書き巻貝形の黒枝に、耳鼻花や眉唇果を実らせた顔つきの、完璧な眼の太陽