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サラリーマンTK工房 実話に基づくフィクション小説

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【毎週日曜更新】無料で公開中 ※セール:480円→280円 TK工房の実体験に基づいた、ほぼ実話の極めてリアルなサラリーマン小説です。 現代版:島耕作とでも言いましょうか。島耕作…
サラリーマン向け、特にメーカー社員向けになってますので、本書から学べるところもあるかと思います。
¥280
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#小説

第38話アンケートと意外な反応

「うん、まぁこれで配信してみて」

作ったアンケートを竹尾課長に持って行くとあっさりと承認され、拍子抜けするTK工房

「メーリスの送り方教えて貰えますか?」

「あぁ、アドレス帳で検索出来るよ。industrialって打ってみ」

「あ、出てきました。これですかね?」

「うん。それ」

本文にアンケートの背景を記載し、アンケート添付してメールを送信した

「どれくら

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第37話 竹尾課長

TK工房「うちの本部のメーリスってあるんですか?」

竹尾「うん、あるけど何で?」

陽川にアドバイスを貰い、席に戻ったTK工房は隣に座っている上司の竹尾課長に話しかけた。

TK工房「あ、実は部内報に関して、事前にアンケートしようと思いまして、それをメーリスで送ろうと思ってます」

竹尾「アンケートって?何を聞くの?」

TK工房「今回、内容を大きく変えようと思っているので、

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第36話 配信方法

福徳本部長との相談を終え、席に戻った。

(どんなことを発信するべきなんやろなぁ)

引き出しの中から、社内報を取り出し、パラパラとめくる

部内報と違い、毎月発行で全てカラー。紙質も良い。
肝心の内容はというと、社長メッセージや地域軸でクローズアップされた世界の拠点情報や、商品軸や、工場・開発・営業などの機能軸でクローズアップされた社員が載っている。

(社内報だと、毎月の発行で

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第35話本部長の意向

「福徳さん、ちょっとお時間よろしいでしょうか?」

「いいよ。どうしたの?」

「部内報についてご相談させてください」

昼一番に本部長の福徳に相談を持ちかけた。

午前中に陽川からボロクソに言われ、廃刊を勧められてしまった部内報

TK工房にとって、初担当の仕事

そしてやる気があっただけに、何とか良いものに生まれ変わらせたいという想いが強かった

TK工房「部内報を

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第34話仕事の本質

(兄弟は歳取ると余計に似てくるというけど、ほんまソッリやなぁ)

TK工房は、商談の席で向かいに座る相手の顔を見ていた

そこは部内報の印刷業者選定のための見積り説明の場である。

昨日、印刷業3社にメールで条件を記載の上、見積もり連絡を入れたところ、すぐさま電話をかけてきたのが畑中印刷だった。

「毎度お世話になります〜。畑中印刷の畑中と申します〜。TK工房さんはいらっしゃいますでしょう

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第33話 部内報作成

第33話 部内報作成

部内報の冊子は、白黒10ページほどで出来ている。

四半期ごとの発行で、配布対象者は、産業部品部に所属する7ビジネスチームとそれらの製品を生産している工場、及び、販売子会社のフォースインダストリーと、デイリーフォースダイアモンドになるため、ざっと300人程度になる。

冊子のデザインは、チャンスジェネレーションという地元の広告代理店に毎回依頼しており、印刷は、畑中印刷に毎回依頼しているとの

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第32話 初仕事

第32話 初仕事

会議室のレイアウトを戻し終え、自分の席に戻ると、課長の竹尾が話しかけてきた

竹尾「ちょっと今から時間あるかな?業務に関して説明したいねんけど。」

TK工房「はい、空いてます!」

竹尾「じゃあさっきのプリントとペン持ってきて。あっちの打ち合わせスペースで話そか」

言われた通り、先程配られた業務分掌表とシャープペンを持って打ち合わせスペースに移動した。

竹尾「まぁ、ビックリしたかも

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第31話 担当業務発表

第31話 担当業務発表

東本「ありがとうございました。それでは、新人研修の振り返りは以上とさせていただきまして、引き続き、当部の業務分掌についての説明を畑中部長からして頂きたいと思います。」

そのまま会議室を利用して、部の業務分掌(役割分担)の説明に入った。

事務職の村田から全員にプリントが配られる

畑中「はい、みなさん、手元に行き渡りましたでしょうか?やっとTK工房君の研修も終わりまして、今日から本格

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第30話 本社と現場

第30話 本社と現場

東本「研修の振り返り報告をしてもうから。10時から会議室とってるから、そこで部内に向けて発表してくれ」

TK工房「発表って?パワーポイントとか何も用意してないですけど、大丈夫ですか?」

東本「大丈夫。今まで提出してもらったレポートを基にフリーで話してくれたらええよ。
もうレポートは一応、部内で回覧してるから、みんなザッとは目を通してるし、質疑応答がメインかな。」

TK工房「なるほ

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第29話 久々の本社出勤

第29話 久々の本社出勤

2週間の研修が終わり、今日から久々の本社出勤

先週までの2週間はひたすらカバン持ちをやって朝から晩まで出ずっぱりだったTK工房にとって、現場で濃い体験をさせて貰えたのは良かった反面、いわゆる本社でのデスクワークが待ち遠しかった。

(いやー、今週からついに本格的に本社勤務やなー。どんな感じなんやろ。今までの現場での経験踏まえて、ゴリゴリマーケティングとかやっていけんのかなー)

2週

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第28話 想定外の原因

第28話 想定外の原因

目を覚ますと、見慣れない景色が広がっていた

(あぁ、そうか。車で昼寝したんだった)

横を見ると浅田はまだ寝息を立てていたが、助手席の動きを感じ取ったのか、気怠そうにうっすらと目を開けて腕時計を見ていている

TK工房も時計に目をやると、ちょうど1時間が過ぎていたことがわかった

浅田はそのまま大きな伸びをして身体を起こす

浅田「ふわぁ・・・ほなボチボチ行こかー」

T

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第27話 現場の意見

第27話 現場の意見

奈良に向かって車を走らせる中、腕時計の針はちょうど12時をさしていた

浅田「昼飯やけど、俺がよく行ってるとこでええやろ?」

TK工房「もちろんです!」

そこから国道をそれて、5分ほど行ったところに、個人経営の定食屋があった

店の向かいに路駐し、引き戸を開ける

大将「いらっしゃい!あ、毎度!」

浅田「こんちわー。日替わり二つね。ご飯大盛りで」

大将「はいよ!

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第26話防音シートから見える景色

第26話防音シートから見える景色

ドカタのにいちゃんが立ち上がりこちらに歩いてきた

浅田「どう調子?」

にいちゃん「ボチボチっすねー」

浅田「もううちのポーションは予定通り終わるやろ?」

にいちゃん「そうすね。もうほぼ終わりなんで安心してください」

浅田「あ、こっち、新人研修で今日ちょっと一緒やねん」

TK「おはようございます。お世話になります」

にいちゃん「あ、おはようございます」

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第25話 建設現場

第25話 建設現場

「TK工房さんっていうのはどっちかな?」

話しかけてきたのは30代半ばの小太りの男。

背丈は168cmくらいだろうか。

TK工房「はい、私です!」

浅田「あ、私、浅田と言います。今日はよろしくお願いします。早速出掛けるけど、大丈夫?」

TK工房「はい!よろしくお願いします!」

それじゃまた、と古瀬に目配せをし、事務所を出た

浅田「今日はいくつか現場回るんや

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