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福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑬国防について
TK「先生、過去12回、一カ月以上続いた対談でしたが、今回が最後になります。」
先生「なんやかんやあっという間やったな」
TK「最後にふさわしいかどうかわかりませんが、シリアスな話題をとりあげましょう」
残念ながら、この国の国民は主人と客の二種類に分かれてんねん。千人の智者は主人になって好きなようにこの国を支配してるし、その他のやつらは全員何も知らんお客さんやねん。お客さんはお客さんやから、
福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑫生活保護に物申す
TK「先生、今日は生活保護についての先生の持論を見ていきましょうか」
世の中では、「貧乏救済」とか言うて、その相手の人物の良否を問わず、その貧乏の原因を考えず、ただ貧乏な有様を見て、食糧や金を援助することがある。身寄りがなくて頼る相手がおらんやつやったら、もっともな援助て言えるけど、五升の米をもらったら、三升を酒にして、飲んでまうやつもおんねん。禁酒の指図も出来ひんのに米を与えるんは、指図が行き
福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑪クソリプたれる奴らに物申す
TK「それじゃあ、今日は、現代日本人に巣食う、一番厄介な現象について見ていきましょか」
驕りと勇敢さ、粗野と率直、頑固と真面目さ、お調子者と機敏さはペアになっているものであって、どれもみな場面と、程度と、方向性によって、欠点ともなるし、美点にもなるんや。
ただ一つ、そもそもの働きにおいて完全に欠点一色で、どんな場面でもどんな方向性でも、欠点中の欠点といえるのは怨望や。怨望は働き方が陰険で、進ん
福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑩校則で髪の色を黒くさせるとかアホすぎるやろ
TK「今回は、現代でもホットな学校の風紀のお話を見ていきましょう」
今、日本で学校を評価する時に、「あの学校の風紀はこうや。向こうの学校の取り締まりぶりはああや。」とかいうて、世間の保護者はただこの風紀と取り締まりのことばっかり気にしてんねん。
そもそも、風紀取り締まりて何のこと言うてるんや。校則が厳しくて、生徒が堕落することを防ぐのに取り締まりが行き届いてることを言うてるんやろ。
こんなん
福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑨現在はまさにチャンス
TK「先生、今日は激動の時代にふさわしい箇所を見ましょか」
昔から能力のある人間には、心身を労して世の中のために事をなす者が少なくなかった。今こうした人物の心中を想像してみても、彼らが衣食住を満たしたくらいで満足する人間には到底思われへん。社会的な義務を重んじて、高い理想持ってたやろな。
今の学生は、これらの人物より文明の遺産を受けて、まさしく進歩の最前線におるねんから、その進化に限界を作ったら
福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑥政治に文句言うてる場合ちゃう
TK「学問せんくても生きていけるんですよね」
先生「そら生きるだけなら生きていけるわな」
TK「じゃあ、学問せんと生きるとどういうことが起こるんでしょうか?」
世の中で学問をやってへん国民ほど哀れで憎むべきものはないねんで。知恵がないのが行き過ぎると恥を知らんようになる。自分の無知ゆえに貧乏になって、経済的に追い込まれてんのに、自分の身を反省もせんと、金持ちを恨んだり、ひどくなると、集団で乱
福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑧ほとんどの人が蟻と同じレベル
TK「さぁ、先生。このセンセーショナルな部分見ていきましょか。」
独立して生活するのは、人間にとって重要なことやし、「自分の汗で飯を食え」とは、古人の教えやねんけど、私の考えでは、この教えを達成したからいうて、人間たるものの務めを果たしたとは言われへん。この教えはただ、動物には負けてへん、て言うだけのことやねん。
試しに見てみたらええ。動物、魚、虫、自分で食を取らないものはおらんやろ。食料を得て
福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑦男尊女卑
TK「先生、ほな男尊女卑について見て行きましょか」
そもそも、この世に生まれたものは、男であっても人間、女であっても人間やねん。この世に果たすべき役割がある、ということで言えば、世の中に一日たりとも男が必要でない日はないし、女が必要ではない日もない。
その働きは同じやけど、ただ違うところと言うたら、男は強く女弱いと言うことやわ。男の力で女と戦えば、必ず男が勝つだろう。これが男女の違いや。
今、世
福澤諭吉×TK工房 仮想対談⑤
■新しい時代の義務
王政復古・明治維新以来、この日本の政治のスタイルは大きく改まった。国際法をもって外国に交わり、国内では人々に自由独立ていう方針をしめした。具体的には平民に苗字を持つことを許して、馬に乗ることを許したのは日本始まって以来のすばらしいことや。士農工商の位を同じにする基礎がここでできたんや。
これからは日本中、誰も生まれつきの身分なんかない。ただその人の才能や人間性や社会的役割
福澤諭吉×TK工房 仮想対談④
TK「先生、前回の説明で、たぶん学問せなあかんことは伝わったと思うんですけど、学問て何をやればええの?て思ってる人も多いと思うんです。」
先生「まぁ、そう思う人もおるやろから、次の節いってみよか」
ここでいうてる学問ていうのは、単純に難しい字を覚えて、わかりにくい昔の文章を読んだりする、みたいな世の中で全く役にたたん学問を言うてるんちゃうで。
昔から漢学者で社会的にうまくいってるやつなんてほ
福澤諭吉×TK工房 仮想対談③
TK「先生、ほな一番大事な出だしを見ていきましょ」
■人はホンマに平等か
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」て言われてるやん?
どういうことかっていうと、天が人を生み出す時は、みんな同じ権利を持ってるし、生まれつき身分の上下なんかないねん。この世界にあるもん全部利用して、衣食住にも困ることなく、自由に生きることができるんや。ほんでお互いの邪魔もせんと、それぞれが楽しくこの世
福澤諭吉×TK工房 仮想対談②
TK「ほな先生、まずは目次から見ていきましょか」
先生「目次なんてそんなに細かく設定したかな」
TK「設定してへんから、俺が苦労したんや」
先生「のっけからタメ口ききだしてるやんけ」
初編 学問をせなあかん理由
■人はホンマに平等か
■自由って、わがままのことちゃうで
■ひどい政府はアホな国民が作るねん
端書(はしがき)
第二編 本を読むことだけが学問ちゃうで
■なん
福澤諭吉×TK工房 仮想対談①
先日、「もしも福沢諭吉が関西弁で学問のすすめを書いたら「学問しぃや」」を執筆している時に、もっとTK工房節を炸裂して、オモロくコンパクトにまとめれないか?という思いが頭をよぎりました。
TK工房節、すなわち臨場感のあるオモロイ文章にするためにはどうしたら良いか?と考えた末、歴史上の偉人との対談形式にしたら、ちょっとオモロイんじゃないかと思い、今回架空の対談形式を採用。
福澤諭吉先生は大阪出身と