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空と季節と写真のお話。

暑い日が続いている。
夏が近づいてきた。



夏生まれの私だけれど、
夏の暑さも、その前に襲いかかってくる梅雨の重さも苦手。

1番好きなのは、春。
毎年少しずつ短くなっているような気がして、ちょっと寂しい。

そうだ、梅雨の終わりが夏を連れてきていた記憶がある。だから、梅雨入りが遅いという今年は、今日も春を名乗り続けてもいいのではないか。
と一瞬だけ思ったけれど、やっぱり、この暑さ、この日差しで春を名乗るのは許し難いことかもしれない。



そんなことをぼんやりと考えながら過ごしている6月だけれど、嬉しいこともある。

それは、夜の訪れがゆっくりになること。長い夕方。
空気が穏やかになって、空にはピンク色の雲が浮かぶ。

記事トップの画像は、去年6月に撮ったもの。
私が1番好きな空の写真のひとつだ。

6月の写真フォルダには、お気に入りの空が並んでいる。
3年間、帰宅時刻だった19:00、
ピンク色と水色の、とびっきりかわいい空。
見返したら、少しだけ懐かしくなった。



本格的な夏がやってくると、夕方は短くなる。なにより、暑くなる。
けれど、好きなところもある。夜に変わる瞬間。日が落ち切ると緩む空気。早朝の涼しさ。
日の出の早さに背中を押されて、少しだけ、早起きが得意になれるところも嬉しい。
小学生の頃、夏休みは近所の子と集まってラジオ体操をしていた。お気に入りだったのは、毎朝、公園に向かう時のすっきりとした空気。



好きな季節が春なのは、
春が、道端に咲き始めたオオイヌノフグリに、ぽかぽかした太陽と肌寒い風から始まって、盛りの頃には、八分咲きの桜と、いい天気。散歩日和で、写真日和な日が多いから。それに、夜には、誕生星座の乙女座が見える。

好きになれていないのは、虫と花粉くらいかもしれない。

オオイヌノフグリ


オオイヌノフグリと桜は、大好きな花。(花、と言っていいのかはわからないけれど)母校と、通学路にたくさん咲いていた。母校はおよそ100本のソメイヨシノに囲まれていて、開花時期には、広い校庭でお花見をする人も多い。秋になると、落ち葉の掃除に追われていたことすら懐かしい。



残暑と呼ぶには、厳しすぎる暑さが続く秋。

鰯雲と夕焼けが綺麗だけれど、暑さがすっきりと引くタイミングが少ないのが残念。
それなのに、気がつくと寒くなっている。秋服の色使いが好きなのに、出番が少ない。

それでも、夏の入り口と同様に、お気に入りのピンク色の空を見ることができる日もあるから、嬉しい。

いつか、中秋の名月をカメラに収めたいと挑戦しているのだけれど、iPhoneと私の腕ではなかなか厳しいみたい。白く光る丸が映った写真がたくさん残っている。カメラを手にしたら、また挑戦したいな。



冬。
帰路に着く頃には、真っ暗。
明かりが少ない学校や、駅のホームには、夏と違った特別感がある気がする。

すっきりと晴れた、穏やかな昼は、少し気分が明るくなる。
雲がない、薄いスカイブルーの空、
雪が積もったあとの晴れ、
少し暖かくなる頃。
空気がお気に入りの季節だ。



空の色、空気の匂い。
季節のときめきをとりこぼさずに溜めていきたい。


写真に収めたお気に入りを、たまには振り返ってみようと思った。

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