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私が東京高裁に提出した陳述書(5)-その後に起きたこと

私がAV事業者から訴えられた名誉棄損訴訟(控訴審)について、私が提出した陳述書を順次公開していきます。コロナ情勢で中断していましたが、再開します。

これまでの記事はこちらにまとめました。


第5 ツイート後の対応について
1  私のツイートを見て、ツイッター上で、AV人権倫理機構 というAV業界関係者の団体(乙10-8)で活動する弁護士が「推定無罪をお忘れになった?」などとツイートしました。

 意図的に誤解を広げようとされては困るので、私はこれらが一般論であると主張するツイートをしました(乙10-9)。

 なお、AV業界に関係する人々からは乙1の調査報告書公表後、私の発言を曲解される等してツイッター上で攻撃されることがずっと続いていたため、強めの言葉になりました。


 私が本件ツイートにあたり、無罪推定原則に配慮して言葉を選んだことは、Yahoo!ニュース個人の記事のほうに「今回の摘発、まだ警察の捜査が始まったばかりで、起訴・裁判の行方を見守りたいと思います」と記載している(乙3)ことからも理解いただけると思います。


 そもそも逮捕事実の■■■■の構成要件事実とAV出演強要は、事実として異なっており、

 かつ■■■■について無罪推定原則を守るということと、一般論としてAV強要をした者には責任を取ってほしい(刑事責任に限定していません)という心情を表明することはレベルの異なる問題です。


2   ところが、原告代理人の高野隆弁護士らから1月23日付で内容証明が届き、名誉棄損及び侮辱だとし、発言の撤回・訂正を求めてきた(甲3)ため、私は改めて誤解に驚きました。
 しかし、私は法的問題に発展することは避けたいと思い、1月29日付で高野弁護士らに内容証明を送って反論し、名誉棄損等の意図がなく一般論を書いたという意図を説明し、回答しました(甲4)。


他方、同日今回問題とされたツイッターは削除しました。
ツイッター削除にあたり、私は


「下記ツイートは2文以下に、AV強要加害者ら全般に対する一般論(私的感想)を述べたもので「人たち」とあえて明記したとおり、特定の個人への論評ではありません。しかし、特定の個人を名指ししたものと誤解を招いており、真意が伝わらないことは極めて遺憾ですので、ツイートを削除いたします」


と明記しました(乙2)。
 また、私のYahoo!ニュース個人の記事から原告らの名前を削除せよという要求でしたので、名前を削除する編集をしました(乙3)。


3    こうした対応をしたにもかかわらず、一連の報道から半年以上たって私は本件で提訴されたのです。
 原告はTBS、朝日新聞、東京新聞に対しても名誉棄損等の訴えを提起し(東京地裁民事31部、平成30年(ワ)第27063号事件)、警視庁も提訴したとのことです(2020年3月27日判決予定。東京地裁民事25部、平成30年(ワ)第27060号事件)。
 このうち、TBS、朝日新聞、東京新聞に対する請求は棄却されて(甲26)、原告も控訴せずに判決が確定した一方、私に対する請求が原審で容認されたのです。(続く)

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