【MBAインターン就活150日戦記⑦】なぜうまくいったのか
「日本人留学生は現地就職がほぼ不可能?!」そんな雰囲気がただようなか、アメリカの現地企業から夏期インターンシップの内定をもらうことができました。MBAの当初から数えて150日間、一心不乱に取り組んだ就活の記録です。少しでも現地就職を目指してMBA留学される方の参考になれば嬉しいです。
この投稿では、過去の投稿を振り返りつつ、なぜうまくいったのかについて考察したいと思います。
なぜ内定をもらえたのか
やること、やらないことをはっきり決めた
こちらの投稿で書いた、特に「やらないこと」を決める重要性について考察したいと思います。
人生成功続きの多くのMBA生にとって、就活は挫折や忍耐を伴うとてもタフなプロセスです。私も何度も自分の弱さにげんなりしました。大事なことは、自分が不必要に迷ったり間違えたりするリスクを減らしつつ、目的を決めて進み続けることだと思います。
まず、私は「日本ベースの仕事は受けない」と決めました。日本は好きだしいずれリーダーとして戻りたいと思っているのですが、MBAを含めた自分のキャリアがフィットする仕事のイメージがつきませんでした。MBAに合格すると、大変光栄なことに各所から甘いお誘いを沢山受けるようになります。そして、疲れている時、参っている時に限って青い芝が広がっているように見えるのです。理性的に考えてアメリカに残るのが良さそうなら、退路を絶ってチャレンジすべき、と考えました。
また、11月頃、コンサルは受けるのをやめよう、と決めました。私の学校の40%くらいのクラスメイトはコンサルに就職します。就職支援のリソースも充実していますし、「コンサル受けてないのは変な人」くらいの雰囲気が広がります。上と同じ理由で、このまま第一志望でない業界の就活に時間を使いすぎるのは得策でない、と判断し、テックに集中することにしました。
面白いもので、覚悟ができた途端にテックの就活が好転していったかのようです。
「ベストな候補者」になる戦略がうまくいった
これはこちらの投稿で述べました。
ここまで書いておきながら、留学生はどうしても弱い立場にあると思います。まず言葉の壁。何度も「日本語だったら簡単なのに」と思いました。
その上、ビザは用意しなきゃいけないし、いつか帰国するリスクもあるし、文化に適応しないかもしれないし。ハイヤリングマネージャーからすると、どうしても(同じ条件なら)ドメスティックな候補者の方が魅力的に映るでしょう。
だからこそ「条件を満たすうちの一人」ではなく「ベストな候補者」を目指すべきだし、そこにチャンスが大きいと思いました。私がオファーをもらえた会社のプロセスでは幸運が重なり、この戦略がピッタリハマる環境で勝負できたことが本当に大きかったと思います。
ネットワーキングとコミュニティの偉大さ
過去の投稿でははっきりと書いてこなかったのですが、実は今度のハイヤリングマネージャーはDartmouth College MBAの先輩です。彼は毎年同窓の学生を取っており、たまたま素晴らしいタイミングでそのお眼鏡にかなうことができました。
初めてネットワーキングした時から何か面接調で、「これは様子が違うな」と思っていたのですが、彼は求人を公開するずっと前から、いい候補者を探し続けていたようです。そして、これは決して珍しいことではないと思います。ネットワーキングの力を軽視せず、常に準備して当事者として臨んでいたことが結果的に幸運を呼び込んでくれました。
今かんがえていること
インターンの就活を終えて、今の心境もシェアさせてください。めちゃくちゃ心配なことだらけです。
果たして通用するのか
ここまで書いてきたのは「受かるまで」の話であり、非ネイティブが活躍できるか、は全く別問題だと思います。MBAも一緒です。
私が働くのは戦略系のロールで、書いたり話したりがメインなので、そもそも非ネイティブがほとんどいません。成果物を毎回ネイティブに英語チェックしてもらうわけにもいかず、夏のインターンまでにかなり文法の理解とライティングに手をいれないといけないと思っています。
加えて、戦コン出身者ばっかりの部署で、これまでテックの地方支社で営業をやっていた自分が価値を出せるのかはすごく不安です。なので、他の同僚より長く、深く考えて、準備し続けてやっと同じスタートライン、という世界に踏み込むことを覚悟しています。頑張ります。
本採用のオファーもらえるのか
直近の心配事は、インターンが本採用につながるかということです。上の話と同じで、夏のインターンを新しいキャリアの最初の100日と捉え、よく準備したいと思います。まずは勤務先の全員とネットワーキングします(違
家族はどうなるのか
私のわがままで家族をこの数年間引っ張り回してしまいました。特に子どもの教育はすでに不可逆なところまで来ましたので、自分だけの決断ではないことを自覚しています。家族にとってもベストである、と胸を張れるキャリア、人生にしていきたいです。
最後に
この一連の記事を書いたのは、留学生界隈にただよう「日本人留学生は現地就職がほぼ不可能?!」という雰囲気に疑問を感じたためです。もちろん言葉の壁やビザの壁はあるし、レジュメほとんど読んでもらえないし、現地就職が難しい理由はいくらでもあるのですが、結論、日本人留学生の現地就職はおおいに可能だと感じました。
他国の留学生は不退転の覚悟で現地就職にチャレンジしています。基本は母国で就職できるけど、せっかくだしアメリカでも就活経験してみようかな、みたいなスタンスだと、なかなか苦労すると思います。日本人の現地就職が少ない、無理そうな雰囲気が漂っているというのは、英語力というより、このあたりの覚悟の違いかなと思います。(もちろん、母国が豊かで潤沢なジョブマーケットがあるのは素晴らしいことだと思います)
ということなので、日本人が本当に現地就職すべきかは本人次第。やるなら本気でやる、やればきっと受かる、ということがお伝えできれば嬉しいです。
現地就職を目指すすべてのMBA留学生、同志に心からの敬意と応援を示して。
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