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第107怪~耳憑夜、耳なし芳一現代版(前編~大阪変)

お憑かれ様デス!
連日寒うござんすねえ。こんなに寒くちゃ、血圧があがりまくりでございますよ、、朝から柚子湯なんかを何杯も飲んで、血圧がゆっくり~ゆっくり下って逝く~と、、ああ、暖かかったなあOKINAWA…

という訳で、12月3日は大阪・秘密倶楽部アニマアニムス、12月4日は広島・音楽喫茶ヲルガン座、そして12月10日は寺山修司の生誕日、、とは全く関係の無い、沖縄・SOUNDS GOODにて、瀉葬文幻庫主催・耳憑夜~葬怨行脚でございました。

全怪場で目劇していただいた皆さん、本当にありがとうございました!
森脇健児さん言うところの「素直・謙虚・感謝」でございます。
中には奇特な全怪場目劇していただいた方もおられ、我々、瞽と唖も、目がかっ開き、口がアングラと開く次第であります。遠征組の方も多数おられて、これまたコチラで首ククリ、、と。

そんな訳で今怪、唖と瞽による幻想書肆・瀉葬文幻庫が選んだ一冊の本、それは『耳なし芳一』でありました。
怪談で有名な小泉八雲の代表作であり、前怪行った初めての耳憑夜(2018年)でも瀉葬文幻庫は八雲の『食人鬼-JIKININKI-』という作品を行ったので、2連続で小泉八雲を瀉葬させていただきました。

瀉葬文幻庫とは
吐血塗れの花魁地獄、懐紙加えた唖と、親の借金形見に両の光を奪われ、安っぽいガラス玉を埋め込んだ瞽とで、世に蔓延る怪奇幻想文学、古き書物の魂をコトノハと月絵で瀉血、そして葬り去る片端者。唖と瞽による幻想書肆である…要するに、唖と瞽がチョイスした文学作品を現代版にアレンジして、スクリーンに挿絵を投影し、瞽が口上を担う、唯一無二(な筈!)の楽器を持たないaccessみたいなユニットである。

座チョペディア調べ

この『耳なし芳一』が生まれたのは、とある日のなんでもない酒場での談笑でのヒトコマ。唖と瞽のいきつけの酒場にて、シン疫病のこれからを、あーだ、こーだ、と話していた時に生まれ、、た筈?!(朧気な記憶)

2020年、全世界中、未曾有の疫病が蔓延し、次第にそれは飲食店への規制、音楽の規制へと、次々と規制されてしまいヒトビトの娯楽が奪われ、世の街からはヒトビトが消えてしまいました。僕なんかは飲食店もやっとるし、楽団もやっとるしで、Wの悲劇を味わう訳デスが、そんな飲食店狩り、音狩りの世界でイキテイクにはどうしたら良いかと試行錯誤して行ったのが、アニアニでは『リモート病み営業』であったり、ストロベリーソングオーケストラではYouTubeに力を注いで『シン・疫病流行記』や『怨ライン呪い屋黒百合鋏美』の連ドラを作ったりと、リモートでの活動をして飢えを凌いでおった訳でして…(実際は飢え続けている状況が延々と…)

まあ、緊急事態宣言が発令されて禁酒法になり、宣言が解除されても、まん防なる時間短縮営業の僅かな時間で麦酒を店ですすりたい唖と瞽。あーだ、こーだと愚痴を溢しますわな。こんな世界に誰がした・・・と。白眼を剥きながら肴をつつきつつ。

そうだ!
久々、瀉葬文幻庫で、この『音』の無い世界を表現してみん?音、、聞こえない、、そう!耳なし芳一!!耳なし芳一でどう??と、どのタイミングでこんな話になったかは常にアルコヲルが脳を搔き乱しているので覚えては無いのだが、この謎の席にて、翌日、早速唖が『耳なし芳一』のプロットを書いて僕に送ってきたのである。そのプロットがコチラだ。

奇ッ怪な世の中になったもんだ、、。
彼方此方で気狂い盲者の首ククリ。この世は地獄、綯交ぜ地獄と、誰が発しているのだろうか、今日も携帯ラヂオから一抹の信号音だけが聴こえてくる。
未曾有の疫病が蔓延し早、四十九日。政府は百五十年ぶりに『 緊急事態宣言 』なる措置を取るも、発令したその日に内閣総理大臣を筆頭に、それを取り巻く官僚総てのヒトビトが消失、、つまり失踪してしまったという訳だ。
その疫病ってやつは、なんでもヒトの発声にのせて、その音波が鼓膜のそのまた奥、蝸牛に忍びこみ感染するのだそうで、蝸牛の中でぐるぐるぐるぐるぐるぐると掻き乱れ、やがてそれは脳髄に迄侵蝕し、錯乱する彼方の世では音楽はおろか、ヒトビトはコトノハすらも奪われる始末。生業や生き甲斐、触れ合い馴れ合いをも失ったヒトビトはこれまた此方も首ククリ。
まあ、街には当然の様に、耳には遮音装置を付け、国家非推薦防護マスク「 アベニマスク 」を付けたコトノハ黙す黒服共が、《 感染者 》を隔離する名目の下、コトノハ吐き散らす民共の【 音狩り 】を始めたのでございますよ。
そういっても我々しがない闇商売、売物はクチナシの書物。オマケに相方の此奴はほんとにクチが無いと来たもんだ。大した不安も無かろうと首はククらず、高をククっておりましたが、何分行商の場を失ってしまいまして、食い扶持に困っておる次第でありまして。
 
そこで辿り着いたは死神三寸離れたキサラギ駅から午前一時五十分発、マボロシ駅へと向かう無人列車の終着駅でありまして、其処は何でも遥か過去には「 天気を巡る戦争 」が起こり、雨を降らすとされた人種は地底へと迫害され、数年後、日の目を見ようと反旗を翻すも、今や地図から抹消されたマボロシ、がらんどうの地下シェルターになっているとか。
 
最早都市伝説と化した様な此方で、何やら病みも闇、夜な夜な流しの商売人がうつし世に取り締まられてしまった万物を持ち寄り、夜の街から悦楽に飢えたヒトビトがやって来るそうじゃあないですか。何でも、此処へ案内の出来るお店が独自の藁しべが伸びた蔓の様に、点、点と地上に隠れて存在していると聞きました。私共もそんなお話を、バア・ギロチンという処で聞きつけ、コッソリと売文目当てに潜り込んで来た訳でございます。アナタは何処からお越しで?ああ。秘密倶楽部、、。「 あすこはボッタクリだ 」なんて耳にしますがねえ。ヘエ、ビイルが生きているのですか。ケッタイな店だなあ。アニマ、、なんだったかな、、。そうだそうだ、喉が渇いてしまったら、この地下壕にも備蓄の液体が沢山あるそうだから、ドウゾ皆さんご遠慮なく。
さあさあ皆集まってきたようだ。それじゃあ、ひとつ聴いてはくれませんか。花魁地獄、懐紙咥えた啞と、両の眼に安っぽいガラス玉を嵌め込んだ瞽との、しがない売文片端者のコトノハをー。

唖による『耳なし芳一』プロット

文才あるよね、唖。
で、この文章を見た時、『おお!コレだ!』と早速僕も筆を執った…であれば良かったのデスが、先にお伝えした通り、『怨ライン呪い屋黒百合鋏美』の映像編集、そして生配信による演劇公演と、次々とストロベリーソングオーケストラの案件が増えてきて、僕の脳髄がパツンパツン、ニッチもサッチもブルドッグな状況に陥り、折角プロットを作ってくれたのに、瞽の不器用さが出てしまい、この『耳なし芳一』がネ暗入りするかと、時は過ぎ、2021年、そして2022年になり、またもやどこぞの酒場にて・・

唖「なあなあ、あの耳なし芳一どないするん?」

と、唖が言う言葉に聴こえないフリしている瞽。

唖「なあなあ聴こえてる?耳なし芳一をサー…」

心の中で『そんな時代もあったね、と』と歌っておると、僕の耳を鷲掴みにした唖が「そんな聴こえもしない耳など引きちぎってやるわ!ウリィィィィィィィィィィィ」と子安さんばりに吠えながら引きちぎろうとしたので、わかった!わかったからその手を放しておくんなさい!と、大阪・広島・沖縄と、中々攻めた土地を選択し、大阪はホームのアニアニ。広島は盟友・ゴトウイズミさんの音楽喫茶ヲルガン座。そして沖縄・・お、おきなわ?と、無茶ぶりに沖縄で活動されておられる有村製薬株式会社さんに連絡を取り、箱探しからブッキングまでお世話になり、なんとか会場はGET。これが9月の中旬。耳憑夜の第2弾が動き出した瞬間。こん時くらいにタニシ君オファーしたんかな確か。耳憑夜と怪帰大作戦のセットで。もう、タニシ君は耳憑夜のレギュラーメンバーですな。怪帰大作戦で言うところの首振りさん。

松原タニシ

大阪はタニシ君の他、ストロベリーさんの犯行でもお馴染みな身体表現の桃井ミーさんにも出演の要請をしました。快く引き受けてくれて本当に有難い。

桃井ミー

広島と沖縄のブッキングはゴトウイズミさんと有村さんに任せ(なんて野郎だ!)あとは重い腰をあげて(現在ふんわり減量中)台本に執りかかったのが今年の10月中旬頃。

そう、今年の10月は大久保千代太夫一座の興行にもストロベリーさんで出演していたので、バタバタしており、なんなら11月には切り咲きジャップ~口裂け女とメリーさん現る!の公演・・。その中で書き上げた『耳なし芳一現代版』デスよ。まあ、良く書き上げたよなと、月絵担当の唖に台本を渡す…

唖「ナンコレ!?めっちゃ描くやん!?」

そう。当初「あんまり日も無いからサラっと少な目に描いてもらおかな」と伝えていたのに、話を書いていくにつれ、あれよあれよという魔に増えちゃって、奇が憑いたら月絵が10枚。す、すまん!と思いながらも勝手に筆が走ってしまうんデスよ、ここに月絵が入る、あ、ここにも入る、、あー、こんなとこにも入る、、てな具合に。まあ、月絵をお願い=僕も影像編集をせなあかん訳だから、自分で首を絞めておるんデスがね。まあた首ククリ、と。

お気に入りの一枚

まあ、奇怪は得意であるが、機械は音痴な瞽。いつもアナログスキルで世を渡り歩いておった訳だったのだが、この疫病期間中にちょいとの映像編集を覚え、人様に見せれるような技術は身に憑けたつもり。なので、得意気に影像のシーンも盛り込んでみたのだが、まあ、何が得意だよってな感じで中々編集作業も進まず。

で、何を足掻いたか、ここにきて台本に新曲迄も盛り込む始末。
しかも先に詩を書き、後から曲を作るといういつもとは逆の方法。ほうほうと耳憑が啼くように、唖に台本を渡し、「ここラップで逝くから、唖よラップを決めてくれよ」と最近呂布カルマかぶれしている瞽からの発注に唖はダンマリを決め込む。唖だけに。

結果、こんな感じのミニアルバムが出来ました。
ほんまようこんなスケジュールの中で作り上げたな、、。

出来上がったのがコチラ。
ちなみにまだ在庫もあるので痛販なんかもやったりしますよ。

葬音

まあ上記にあげてる通り過酷なスケジュールでしょ。
故に唖と瞽、稽古をちゃんとやったの、、なんと2怪のみ!(もちろん1怪目は稽古をそれなりにして酒場に逝ってもうてる!)

で、アニアニ公演という事は音響・照明のスタッフが居ない!というのを後から気づくボンクラっぷりを発揮し、そこで緊急応援として入ってくれた合唱部の天宿奇夜歌と役者の疫馬車虫佐。この二人がおらんかったらアニアニでの耳憑夜、出来ひんかった(汗)

虫ちゃんなんかは稽古当日に台本貰って、まあまあある照明きっかけを当日渡して、そのまま本番に流れるという、ある意味一番緊張していたのではないかという位、唇が紫色であった。

台本に細かくきっかけを書き込む

なんせ稽古も少ないので、2人に稽古来て貰って、きっかけを見て貰おうと日を合わせたのが本番5日前。この時点で台詞が中々入っていない瞽…そしてきっかけがイマイチ把握出来ていない瞽と唖。そう、僕は一夜憑けのタイプだから、中々台詞が入らないのでありんす。こんな瞽と唖の稽古というか、しどろもどろな状況を見て一番震えていたのは裏方の2人だったかもしれん。。

なので、いつも僕の書く難解な台詞を役者の人達は早い段階で台詞を覚えてくるなあと感心する次第でありまして…

で、レコーディングを終わらせたつもりだったが、ちょっと納得いかない感じだったので、この不完全燃焼稽古の後に魔さかの唖パート全てリテイクという過酷なスケジュールを白眼剥きながらこなし、再編集して、音源『葬音』をギリ完成(本当に1日前に出来上がった!!)

そして耳憑夜本番。
初日、大阪・秘密倶楽部アニマアニムス。

当日の盗撮犯・川喜田伸輔。
いつも素敵な写真をどうも。
こんな感じで普段は中華飯店のアニアニだが、一応、ライブが出来るんだぞってな形にはなった。なんせ3年振り?とかのアニアニでのイベント。最終アニアニでイベントやったんて蜂鳥あみ太君とかじゃないかな。

開演。
トップを桃井ミーさんに飾ってもらう。
出番的にリハだけ見させていただいたが、やはり彼女の作る演舞はまさに『身体表現』と呼ぶに相応しいモノで、リハを最前席で観させてもらって鳥肌が立った。ミーちゃんは細かな指の動きは勿論の事、表情が本当に良いんだよなあ・・。僅か5分程度の作品だったけれど、メッセージ性もビンビンに伝わってきて、5分でこんなにも人の心を揺らせる事が出来るんだ、クッ!本番でちゃんと観たかった!!と楽屋であるアニアニの屋根裏で、漏れてくる音を聴きながら、本番『耳なし芳一現代版』の台詞を何度も咀嚼する瞽と唖。

普段の酒場でのくだらない談笑を交わす宮悪戦車と飴彩里沙羅の表情はそこに無く、狂気に満ちた片端の異形。緊張感溢れる楽屋は、作品『耳なし芳一現代版』の世界を現すかのように『無音』の世界と化す。いつになく唖の表情も硬い…そうだよな、緊張しとるよな。と、唖の緊張を解してやろうと声をかけようとした瞬間!

唖「トイレいっとこ」

そっちの顔かい!!我慢しとったんかい!!

2番手は事故物件芸人・松原タニシ。
彼は2018年の耳憑夜、名古屋でも共にしている。あの時は楽屋で彼の怪談を聴けたのだが、今怪は聴けず。なので、明日の広島で拝聴しよう。

と、ここでお客様からのご指摘。
タニシ君の声が聞こえずらかったと、、。そ、そうか!自分たちの事で一杯一杯になっていた為、タニシ君、生声でやってもらってた!(汗)マイクを使うっていう概念がフっとんでいた!!…それほどに追い込まれていたのか瞽よ!!(僕もこのタイミングでトイレにいく)

タニシ君がノリにノッタのか少し押して、いよいよ我々、瀉葬文幻庫の登場である。

スクリーンに青い火が燈ると同時に瀉葬文幻庫の登場を報せる瘋癲唱歌が流れ出し、提灯に同じく青い火を燈した異形が現れる…

暗闇の中、その異形は静かに語りだす…

夢か真か怪奇劇場。電柱の影から赤マントがニヤリと笑い、卵はヒビ割れ、そのヒビ割れた隙間から湧き出る欲望を、瓶の中に閉じ込めて、燐寸一本火事の元

燐寸に火をつける。燐寸の火が消えたなら舞台照明、瞽にぼんやり燈る

夕闇に貼りついたモレクの札。火の無い所に煙は立たぬとはよく言ったもので、これもまた一つの事件に過ぎないのである。一つ言葉を紡ぎ、言葉を綯交ぜてしまえば、それは血の濫觴という事件に発展する。それが赤蝙蝠、盲目の影男、年老いた男娼、顔の無い郵便配達夫、そしてケムリという名の事件を生み出すのだ

さあ、事件の始まりだ!今宵も眼球映写機がスクリーンに犯罪を投影する!
と、まあ、海馬郡鏡町仏壇仏具長屋六ノ三上ガル借家より死神三寸離れた区画に於いて、吐血塗れの花魁地獄、懐紙咥えた唖と、親の借金形見に両の光を奪われ、安っぽい硝子玉を埋め込んだ瞽とで、世に蔓延る怪奇幻想文学、古き書物の魂をコトノハと月絵で瀉血、そして葬り去る片端者。唖と瞽による幻想書肆、瀉葬文幻庫でございます。宜しくお願いしたします

( 軽く客弄り )

耳なし芳一現代版の台本より

まあ、ト書きに客を軽く弄りなんて書いては見たもの、そんな余裕なんて全く無く、頭の中では「こっから40分!過酷なフルマラソンが始まる!!」と、早く水分補給所である、唯一あまり喋らなくて良いシーン迄走りたい!と思っていたのは内緒である。座長もヒトの子だ。緊張ぐらいはするもんだよ。

照明、少しだけ明るく 効果音 きっかけ入れ

奇ッ怪な世の中になっちまったもんだなあ。街は病蛍共の人類捕獲計画によって、紛い物のネオンが彼方此方で煌々と燈っては気狂い盲者の首ククリ。この世は地獄、綯交ぜ地獄と、誰が発しているのであろうか、今日も携帯ラヂオから一抹の信号音だけが聴こえてくる・・・

効果音 信号音が発される

耳なし芳一現代版台本より

上空に政府の軍用機なのか、信号音だけを発しながら上空を通過し、瞽による物語の口上が続く…

未曾有の疫病が蔓延し幾数年、政府は『 緊急臨終宣言 』なる措置を取るも、発令したその当日、内閣総理大臣・西條総理を筆頭に、それを取り巻く官僚総てのヒトビトが消失・・つまり、失踪しやがった、という訳だ

その疫病って奴は、なんでもヒトビトの発声に乗せて、その音波が鼓膜のそのまた奥、蝸牛に忍び込み感染するのだそうで、蝸牛の中でぐるぐるぐるぐると掻き乱れ、やがてそいつは脳髄に迄侵蝕し、錯乱する彼方の世では音楽はおろか、ヒトビトはコトノハすらも奪われる始末。生業や生き甲斐、触れ合い慣れあいをも失ったヒトビトはこれまた此方で首ククリ、と

まあ、街には当然の様に、耳には遮断装置を付け、国家非推奨防護マスク『 サイジョウニマスク 』 を付けたコトノハ黙す黒服共が《 感染者 》を隔離する名目の下、コトノハ吐き散らす民衆共の《 音狩り 》を始めたのでございますよ

照明暗転  影像投影

耳なし芳一現代版台本より

瀉葬文幻庫を一度でも目劇してくれた共犯者、毒者諸君はお気づきかと思うが、影像の尺に併せて音楽も挿入、それに口上を併せているので、少しでも台詞を噛んだり、とちったりしたらもうチンプンカンプンになってしまう代物が瀉葬文幻庫。

なので、ストロベリーソングオーケストラで切断ダリアなんかを歌って、時折「アジャジャヤジャヤジャヤ」と歌詞がすっ飛んでもなんとかやり過ごして(やり過ごしては無い!!)る状況とは全く違う!全責任が瞽にかかっているのである。ま、間違ってられん!!と、自分で考えた台本ながら、まあ、ややこしい文章ながらも、ここは岡村靖幸と呂布カルマをリスペクトする瞽。言葉遊びと韻を踏むスタイルで、台詞をコトノハと変化させ、まるでイキモノのように文字を操る、、筈だったが、活舌が悪く、ちゃんと観衆に伝わっていたのかが不安なところ!!(感想求!!)

そんな舌ったらずな瞽の口上からスクリーンに影像が再び浮かび上がる。

【 挿絵1 】

1・俯瞰図。魔都・鏡町。朝から晩迄、首吊りの縄を首にかけながら無表情を掲げるマジョリティの背広群。道路には霊柩車が黒煙を吐き散らし、至るビル、家屋、学校、宗教団体、国会等々、あらゆる建物から今日も【 葬音 】が鳴り響く

2・その街の様子を俯瞰で見る一匹の耳憑。耳憑が飛び去った後、表題【 耳なし芳一 】の文字と共に【 現代版  】の文字も浮かび上がる

静寂に一定の法則を得た機械音。それはまるで葬送曲かのように姿を装う。機械音達は徐々に呼吸を行い、点滅すると共に無窮の葬列を成していくようにも見える

再び、鏡町の俯瞰図があらわれ、

瞽、唖の経文とも取られるコトノハと共に照明がぼんやり燈りだす

この複雑な台本ト書きへの唖のアンサーがコチラ。

挿絵1のマジョリティの背広群
挿絵1の俯瞰図

この俯瞰図の空間部分に灯篭等の素材を挿入して欲しいとの唖のリクエストを聞き、瞽が作った影像がコチラ。

どうだい。
素人ながら頑張って影像も曲も作ってるでしょ?

久々、現代音楽、ノイズミュージシャンだったころの血が騒ぎ、こんな音楽が出来上がり、こんな影像を作ってみた次第でありんす。

ここから物語は【 死の夜 】という物語のキーワードとなる曲になって逝き、ここにきて今迄ダンマリだった唖が口を開く…

と、ここいらで今怪のnoteは終わらせよう。あんまり長すぎるのは現代社会の風潮とはあってないでな(既に8,000文字連ねてます)


本編の続きはまた広島変にて連ねて逝くとして。広島変は道中、タニシ君も一緒でして、そん時の会話が半端なく面白かったので、こちらもご期待ください!

大阪の集合写真。

そして、月の裏方衆の皆さんも交えて。

最後はちょいとはしゃいでみまして

おわかりだろうか。。

虫佐だけキメ顔なのを。。

さて、来年1月15日(日)は味園ユニバースにて【帰ってきた怪帰大作戦】でございます。

久々の味園ユニバースでの怪帰大作戦!
まさに帰ってきた怪帰大作戦になっております!
まだまだチケットの方も販売中でございますので、皆さん是非ご来場の程宜しくお願いします!!

あと、12月28日(水)21時から、ストロベリーソングオーケストラ公式YouTubeチャンネルにて演劇作品『切り咲きジャップ~口裂け女とメリーさん現る!』のプレミア配信がありますよ!!

予告編はコチラ

来年2月は松山、広島にも逝きますストロベリーソングオーケストラ!

両日ともガラっとセットリストを変えての犯行。
この面子でその曲するん?!と共犯者はおろか、初犯の目劇者も驚愕な両日!必ず観ておくんなさい!もうコレは僕との約束!怪帰大作戦、プレミア配信しかり!!

そんな訳でここからは毒者限定の動画。
大阪変の【死の夜】をご覧ください。唖がコトノハを紡ぎます。必見!

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この【仮分数のヒトビト】では、ストロベリーソングオーケストラや伝説のコント集団・ストロベリーソングオーケストラ野球部、僕が飴彩里沙羅と行っている瀉葬文幻庫に纏わる秘話、そして毎回何かしらのレアな付録が憑いてきます。 共犯者の方は生ビールを一杯呑んだつもりで定期購毒、毒者と成り果ててください。(月に4~5怪の更新になります)

お憑かれ様デス! このマガジンでは関西アンダーグラウンドシーンで活動する、見世物パンク一座・ストロベリーソングオーケストラの座長である【…

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