#9 どこかで聞いたことがある、気がする…【近畿地方のある場所について】
こんにちは、いちこです。
ここでは、読んだ本の紹介をしていきます。
こんな感想もあるんだな、と思っていただけたらと思います。
本に興味を持ったり、選ぶ時の参考になれば幸いです。
怖い話は子供の頃から好きです。怖がりなので、その後に家の中すら怖くて精神が削られますが。
某掲示板のオカルト板や未解決事件、神隠しなどの不気味で不思議な話はつい読んでしまいます。
私は見えたり体験したことはなく、「怖〜」という感じが好きなだけで心霊的なものを信じてはいないのですが…。笑
怖い話が苦手な方は、今日の本はスルー推奨です。
【今日の本】
本日ご紹介するのは、
背筋(せすじ)著
「近畿地方のある場所について」です。
タイトルからしてすでに漂う薄気味悪さが、いいですね。
伏せた地名になにがあるのか。とても興味をそそられます。
【内容】
【感想、雑談】
数ページも読むと、「お、これは」と怖い話好きの心を掴まれました。たいへん不気味。いいですね。
架空の出来事をドキュメンタリーのように描く、モキュメンタリーという手法で物語が進みます。
目次もない、あとがきもない、ひたすら収集した情報(雑誌記事、ネットの書き込み、インタビューの文字起こし、伝説や伝承などなど)の羅列が続き、合間に作者がこの件に関わった事情を説明する物語がはさまります。
この序盤の薄気味悪さは異常で、どんどん惹き込まれました。
数ページから十数ページほどの、年代もバラバラで雑多な情報をやみくもに読んでいるような感覚。
それは、謎に迫ろうとしたライターの足跡を辿るように核心へと近づいていきます。
この雑誌記事や文字起こし記事は、もちろん創作なわけですが、非常によくできていて、「どこかで聞いたことがある気がする」「似たような事件を知っている」「こういうの見たことある」という絶妙なリアルさです。
怖い話が好きな人ほど、ゾッとできるのではないでしょうか。
【おわりに】
付録として巻末についている「取材資料」の写真が怖すぎて「ぎゃっ」となりました…。
今回は感想が短めなのは、最初に読んだ時の感想メモがネタバレ満載で使えなかったからです。
今更ですがこういうのは結末が大切なので、気をつけていきたいと思います。
興味が湧いたら、読んでみてください。
では、今日はこの辺で。
ありがとうございました。
いちこ
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