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株価指数というものを成長率で評価してみる

今回はもタイトルのままです(*´∀`)

テクニカル分析とは、株価の値動きからこれから高くなる安くなるを推測するもので、相対値評価です。対して、ファンダメンタルズから理論株価を導いて株価を絶対値評価するという方法もあります。

ここでは、テクニカルっぽいっけどファンダっぽい発想で株価を評価できないかという、そういう試みをしてみたいと思います。

僕が勝手に思いつきでやっているのでちゃんとした分析ではありません。あしからず😌

通常株価の理論値を出したりする場合、EPSや金利を使うんですが、成長率で評価できるのではないかというところがスタートです。もっとも、個別株は会社の成長なので全く予測することは不可能です。
ですが指数というものは経済社会のそのもの成長と相関があるはずで、超長期的にみると平均化が恐ろしく強く働くと思うんです。
なのでやってやれないはずはない(๑•̀ㅂ•́)و✧

もし潜在的な潜在成長曲線があったとしたら株価はそれを超えたり下回ったりウロウロしているものではないかと思います。
つまりこういうこと

(直線なのに成長曲線と書いてあるのは、対数スケールでの評価だから。細かいところは割愛、気にしないでください)
なので、この直線の傾きが判ると、株価の動きを予測できるのではないか具体的にはこうです。

ステップ1


というわけで、じゃあどうやって上記図の黒い線、その成長曲線(直線)を求めるのかというと、今回はとにかくパターンマッチングです。株価の上下の中点をできるだけ通っている直線をトライアンドエラーで求めていき、その後、いろんな取り方をしても真ん中いっているか?という検証を行います
(๑•̀ㅂ•́)و✧
ここはどうでもいい話なので、結論知りたい方はステップ2に進んでください。ただ読むとなんでこの直線が出てくるのかがわかります。たぶん😅

SP500で、1950年代からなるべく先程の図での株価の中点をつなげるような形で、線を何本も何本も何本も引いて、傾きがどの時代でも割と合うようなそういった直線を探していきました。

それで、残ったのがこの線

すいません五本引いています😅
見た感じで明らかに違いやつ外したら一つに絞りきれず(*´∀`)

しょうがないのでこの五本で検証します。
どうするかというと、この直線、成長率のつもりなので、長いスパンで適用すればするほどうまくいき、短い期間だと精度が出ないはずです。

なので、長い期間、短い期間いろいろやって精度が出るやつを残します。

どの様に確認するかというと、成長曲線の傾きが正しかったら、株価が下落している局面では、本来の理論的な株価を一体抜けてアンダーシュートするはずなので、必ず前後で株価にぶち当たるはずです。
つまり、

接触しなければその直線の傾きは間違い。実際に確認していきます。2008年のリーマンショックを中心に直前の高値と底値の中間地点で確認します。

一本しか該当するラインはないですね。意外に難しい。
いい感じのやつを黄色にしました。
次に2001年7月の暴落を拡大して適用。

ここでも、黄色だと丁度いい感じです。他のはイマイチ。
1988年の上下。青の三本は絶望的か?

あ、でも一本は行けそう。一本は赤に変更。

今度はレンジを広げて確認。
このように1981年10月の下落時、その中点にこれらの線を配置して、

で、次にこれを引いて(スケールダウン)みると、

こんな感じになって丁度、ITバブルの頂点と、リーマンショックの底辺の間ぐらいに来ているのでまあいいところかもしれません。
赤だと少し高い感じ、青はお話になりません。
まあ元々長期で中を取るように引いているのでそうなるのは当然のような気がしますが、3年スケールダウンしてもある程度中点に近いところに来るので、まあそこそこいいんじゃないでしょうか?

で、この直線をもう少し最近データに当てはめて、それでも狂っていないか確認します。
青いやつは外して、黄色と赤だけ、起点は、2011年7月1日この前後で暴落していますので、この中点を本来の株価だと考えます。

これをスケールダウンするとこう。

これをどう見るかというと、
赤の場合、2018年11月前に一端上げた後丁度センターつまり理論値を通過、一端下げて又理論値戻っています。でも次の下げ2020年2月では理論値が真ん中よりもかなり上、ですから相場のほうが下げすぎ。これはその後すぐに戻しています。見る限り、理論値(成長曲線)を超えたり下げたりと正常な動きをしています。

黄色の場合は、2018年11月は結構上なので、この時点で理論値より高すぎ。それ以前で上げすぎて今回の下げでは調整不足と考えます。で、2020年2月3日、丁度センターになったのでここで理論値、その後一旦下げたあとまた上がって、理論値を遥かに超えています。その後、また落ちて一端理論値を通過、ウロウロしているこれも正常な状態です。

とまあ、そういう感じですね。
この様に2つの曲線でどちらも行けてしまうのでこれは誤差ということでしょう。(これ以上の精度は出せない)
ただ、全体見れは、黄色のほうが矛盾が出ない(精度が高いと思われる)ので以降、黄色を採用します。

ステップ2


ではいよいよ、ステップ1でなんとなく出てきた成長曲線っぽいもので、現状の株価を見ていきます。黄色の成長曲線。
センターはどの辺りかを採用するかというと、
コロナ前で、2016から2019辺りでざっとセンターの数が多いところを取ります。矢印部分です。(コロナ前は特需があるんで除外です)

で現在はこうなります。ちょうどライン上、結果で言うと、
今は高くも安くもないですね。
念のため、赤でもやると

こんな感じでちょっと割安になります。

で上限、下限も出せるのでそれでみると

以上より、現状は過去のデータで見ると高くも安くもないレベル。今年の年末でいうと、SP500
思いっきりの上限4856ドル
通常範囲の上限4457ドル
通常下限4098ドル
思いっきりの下限3809ドル
ということになります。

実は、僕はEPSからも理論株価計算しているんですが、すこし高めかもしれません。(今年はいいけど来年が高い)
ですが、そもそもやり方によってかなり誤差が出るものなのでそれほどずれておらず、案外いい線いっているかもしれません。

ただし!

今回のお話、じつはとんでもない穴がありまして😅
検証には対数表示を使っているんですが(通常表示だと株価の上昇についていかないので、そもそも二次曲線的に上がっていくんですよね)
書いていて気づいたのですが、
これ超長期(70年ぐらい)で見ると何故かずれるんですよ。超長期に見ると徐々に下に。ずれている様子がこれ。

でどういう場合にずれているかというと、
これ

2つのケースで綺麗にずれています。一つはリーマンの時、
もう一つは例のインフレがキツかった1970年代です。
このインフレの時期をよーっくみるとその時期だけ株価もろとも横にスライドしているのがわかります。インフレ押さえるために、金利あげてディスインフレにしているわけなので成長率落ちるの当たり前かもしれません。それで成長率曲線がずれていると考えると辻褄が合います。リーマンのときもデイスインフレ起きましたよね?😅特に1970-1970年代はインフレを再燃していたためか綺麗に複数回スライドしています。




もし、これが今、つまり2023年、FEDの利上げでディスインフレがひきおこされスライドしてしまったら、たった一年でもこうなります。

①の成長曲線がまるっと一年スライドして、②の位置に。そうなると先程書いた株価の目安も一年間まるっと先送りになります。
先送りだけならいいんですが、株価の下値も、下がりますね。今、割高に変わるわけですから。

諸々考えると、仮に金利・ディスインフレが一年成長を奪ったと仮定し、
通常はのもみ合い(成長率横ばいのため)、
一端少し上がってその分した(いってこい)、
思いっきり下(間違えて上に行ってしまうと、その分落ちる)
の、3パターン引いてみると、

①の様にヨコヨコで今年は終了
もしくは②のように、少し本来の成長率(インフレのせいでずれた赤の線)より少しオーバーシュートしてその反動で少し下に行きその後回復
或いは、③の様に超上がりすぎて、反動で暴落、回復に時間がかかってしまう、
と、どっちにしろあんまりいい話ではないですね😅

ただし、大げさに落ちた場合は反動で大きなリターンが見込める可能性があるのでお忘れなく!




以上、通常のトレンドライン、チャネルラインではなく、成長率曲線があるのではないかという仮説のもと、株価予測してみました。科学的根拠は有りませんので念のため。😅
成長率と言っても、厳密には相場が自然に上がれるそういう傾きかもしれません。ただ結果としてEPSで計算する場合とそれほど差が出ませんでした。

ただ最近の論調はあまりにも相対的な株価の評価や、インフレ/ディスインフレの影響など無視した人が多い気がします。でもそれらは需給を超えた年単位で影響が出かねない話なので、そういった場合、思わぬ落とし穴に引っかかるかもしれません。
特に今回のお話が仮に正しくて、成長曲線がまるっとズレてしまった場合、思わぬ株価の下落に巻き込まれないとも限りませんし、いざというとき、動かせる資金が足りなくて何十年に一度の投資機会を逃すことになるかもしれません(どちらかというと長期投資が問題になるかも?)
そうならないために、ここ数年は思わぬことが起きるかもしれない、と何処か頭の隅においておいても損はないと思います。😌


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