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転がしながら走り続ける

いつもと同じように仕事に向かうけど、その日その日で巡る場所も取り掛かる業務も話す相手も違う。

よく「変わった仕事の仕方をしていますね」とか「色々やっていて大変ですね」って言われるけど、こうした働き方は数年前からあまり変わっていないから私にとっては当たり前だ。

変わったことと言えば、単独で進めていたものが誰かと一緒に進めることになったり、仕事相手とのバランスを調整したり、仕事をしていく中での人間関係の複雑さの度合いだったりする。

どんなに自分が頑張っても「あなただけが頑張ってもダメなんだよ」と言われることもあるし、頑張ったからこそ少しずつ動いていくこともあった。

ちょうど良い着地点が見つからないままだけれど、愚痴を聞いてくれるひともいれば、励ましてくれる人もいるし、慰めてもらうときだって。

そんなときは誰も責めることもなく、冷静に分析した言葉をくれる。

「自分の持っている歯車を止めてしまうと、周りが止まってしまう。
動かしたくても動かせ状況じゃなかったら、自分が周りに頼って動かせるようにしないといけないでしょう。

歯車を持ったままにしてしまうと、皆が迷惑するからね。
そういうことはしたらダメなんだよ。
そんな状態になってしまっているね」と諭してくれた。

その言葉を聞いて、そういえば、と前に読んだ柚木麻子さんの『ねじまき片思い』の一節を思い出した。

ー自分の心にねじを巻いてくれるのは自分だけ

自分の背中を押し、足を動かし、進んでいくのは自分の意思がなければできないこと。

ただじっとそこにいるだけでは物語は始まらないし、更新もされていかないまま。

まだ、走り続けないと。と思う。
私には向き合う人たちとやることもやりたいこともあるから。

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