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ことばたち

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言葉を綴ります。
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2016年2月の記事一覧

「♪ハッピーバースデートゥーユー」だってさ

苦しくなってきたよ
イスに座ろう
よく分からない音楽の流れる側で

さあこれから
一人ぼっちでどこへ行こう
一人ぼっちで何をしよう

外はポカポカいい天気
何をするのも私の自由
あ これが普通の幸せ?
まあちょっと寂しいけどね?

巡るということ

満月が見ている
憂鬱と共に眠り
朝陽はカーテンごときに負けてしまう
春の色
巡る季節を感じ
絶望する
桃色は嫌いだから 余計に
切り刻んでしまいたい
輝いているものを
ただこの憂に寄り添うものだけを
大事に握りたい

惰性

惰性

 鞄の内ポケットをまさぐり、鍵を探す。向かいのマンションの屋上を見上げながら。
 なぜだかいつも、見上げてしまう。そこにはもちろん、何もない。
 正確には、夜空の中に貯水タンクらしき影が見えるのみで、例えば自殺しようとしている人とか、自殺した人の霊だとか、そんな非現実的なものは何もない。
 鍵はなかなか掴めない。苛々し出す。舌打ちしてしまう。なんて不細工な女、と自分で思う。
 目線を少し落とすと、

もっとみる

曲がりもの

希望とか
夢とか
そんな綺麗な言葉 要らないから
同じ色の心とか
同じ傷の痛みとか
傍目も気にせず連ねてよ
その方が反って現実でしょう?
呑気な歌ばかりじゃ生きていけない
溜め息と悪い口癖が占拠する
どうしようもない時がある
答えの出ない日々のど真ん中
私は立っている
止まらない心臓の裏
心は止まっているみたいだ

崩れ落ちる橋

この橋を渡って
行けるとこまで行ったら
君に会えるだろうか
黒い雲がモクモクとして
行く手を阻んでいる気がする
雷が頭を打つのではないだろうか
こんな私だから
辿り着けやしない
この手は届かない
崩れ落ちる橋
さようなら 私