見出し画像

主体的に学ぶとは

最近、ある講習会を通して、何が一番子どもたちのためになるのだろうかと言うことを改めて問い直すきっかけとなった。角度を変えて、私は指導対象の子どもたちに、どんな関わり方をしたら、子どもたちにとって良いのだろうかと、問い直していた。

これらの度々浮かんでくる自分に対する問いは、その子どもたちにとって"良い"と言うことがそれぞれ違うので、答えは出るような出ないようなところだ。
しかし、私の指導の軸は、そこに置きたいといつも思う。

子どもたちにとって何がいいのかを考え出すと、迷宮入りしていきそうになる。ただ、速くなることが良いのかと考えたら、一時的には嬉しいし、良いことかも知れないけど、私はそれを一番に伝えたいわけではない。
なぜなら、その理由は、育ってきた過程の中にある。
私の高校時代に顧問の先生が、"人間力を身につけて欲しい"とよく言っていた。最後に勝つか負けるかの差は、人間の差であると言うことを言われていた。日々の行動や考え方が、その人を作っていくので、練習だけではなく、生きている時間全てが自分を作っていくと言うことだったと捉えている。

私の指導対象は、小学生から大人まで幅広い。だけど、その方々にとって共通して何が良いのかを考えた時に、一つの答えに近いものと出会った。それが、荒木秀夫先生のコオーディネーションと言う考え方だ。(コーディネーションとは別物である)
コオーディネーショントレーニングとは、身体を入り口として、全ての人の知性、感性、身のこなしの改善を目指すと言うものだ。

その考え方に共感し、その理論を少しでも理解したいと思い、日本コオーディネーショントレーニング協会(JACOT)認定指導員セミナーを受けた。
知性、感性、身のこなしの改善は、自ら考える力、学ぶ力、判断する力なども向上した結果、走る速さにもつながると思った。ただ、走る速さだけでは、競技人生を続けるのは難しい。そしてその後の人生をどう生きて行くか?というところにも、ただ速いだけではつながらないと、陸上に関わってきて実感している。

だからこそ、知性、感性、身のこなしの改善を目指すことは、走ることに限らず、人生を生きていく力となり、ここに強く共感した。
陸上を入り口にして、コオーディネーショントレーニングを通して、生きていく力をどんどん刺激することができたら良いなと思っている。

コオーディネーションの考え方は、主体的に学んでいくことを大切にしている。
先日の阪神タイガースの岡田監督のインタビューで、「選手本人が気づかないと意味がない」と言われていた。自ら考えて気づいていくことが大切であり、指導者は答えを教えるのではなく、自ら答えを出せるように導くことが改めて大切なことだと思った。

自分で考え抜いて出した答えには、価値がある。実体験として、それがあるのに、自分の答えを相手にポロッと言ってしまう時がある。それは、相手の成長を奪うこともあると言う気持ちで、指導しようと思った。

『自ら考えること、気づいていくことは、面白い』

私はいつも、体を動かす楽しさを伝えたいと思っているが、それはまさに、このことだと思った。今回の講習会で、自分が今まで楽しいという表現を使っていたけど、これがより良い表現かも知れないとも思った。

たくさんの気づきをいただき、大変感謝している。そしてさらに、素敵なのは、講師の皆さんが、受講生の私たちが色んなことに気づけるように導いてくださったことに、後々気づいた。きっと答えを言いたくなる場面がたくさんあったはずだけど、自らで答えを出すことの大切さを分かって接していただけたと言うことに後から気づき、感銘を受けた。

今回は、コオーディネーションを深めるとともに、自分の指導に向き合う時間をたくさんいただき、多くの気づきをいただけたことが、非常にありがたかった。

#コオーディネーショントレーニング
#荒木秀夫先生
#主体的

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。共感していただいだり、楽しんでいただけましたら、とても嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m