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テニスと、PDCAと、OODAと

今日はテニス、市の大会。ダブルスの試合をして5−8のスコアで敗れた。スコアよりも競っていたと思うのだが、結果が全てなのがスポーツの世界だ。

だが「なぜ負けたのか」を考える事は次の試合で戦略を立てる際にとても役立つ。この場を借りて一人反省会をしてみよう。

今回の試合、僕のパートナーは確か2歳くらい年上、左利きでスイングスピードはそれ程早くないが反応がよく、ストロークよりもボレーでポイントを取るタイプの人だ。僕は小柄だがコートカバー力には自信があり、どちらかと言うとストローカーよりのオールラウンドタイプ。

対戦相手はデュースサイドが左利きでアドバンテージサイドが右利きというペアである。(僕らはその逆で右利きのぼくがデュースサイドで、左利きのペアがアドバンテージサイド。)
立ち上がりの4ゲームは全員サーブをキープした。そこまでは大きな動きは無かったが、相手の左利きはサーブがやたらと強かった。スピードはそこまで速くはないが、順方向に曲がるスライスサーブと逆方向に跳ねるキックサーブを使い分けてくる。もう一人はそこまで強烈な武器はないがソツなく一通りこなすタイプだ。

第5ゲーム。左利きのサーブに対して、第1ゲームよりは返球できたもののまたしてもあっさりとキープを許してしまった。第6ゲーム、僕のサーブ。はっきりとは覚えていないが、ダブルフォルトと相方のボレーミスが重なり、競ったもののブレークを許してしまった。[2−4]

そこからゲームは急に流れが変わり、右利きのサーブも相方のサーブもブレークされる。[3−5]左利きの安定したサーブは崩せず[3−6]この試合で最も差が開いてしまう。ここが勝負所、僕はサーブをキープし、次のゲームもブレイク。[5-6]

追い上げムードとなったのだが、ペアのサービスがブレイクされ[5−7]相手左利きがキープして試合終了となった。

試合の後、ペアといろいろ話をした。彼は自分の体力が以前より落ちている事が主な敗因であると言っていた。確かに少し長いラリーになったときに、彼がネットに球をかけてしまう場面は何度かあった。そして試合の後半に球速が落ちていた事には同意する。だが敗因はそれだけではない。ぼくが何度かダブルフォルトをしてしまった事も、試合の前半でもっとアグレッシブになれなかった事も、試合の流れを掴みきれなかった事も、前の週はラケットを握る機会がなかった事も、ぼくの口に口内炎が2つあって、つまりは体調が万全では無かった事も、どれも主な敗因となり得るファクターだ。

テニスの試合の反省会は、原因の特定が出来ない問いと向き合う行為であって、他人から見たらどうでも良い行為に映るかもしれない。だけど当事者が何らかのメリットを感じるのであれば、次のステップがあるのであれば、やった方が良いし、成長に繋がるとぼくは思っている。
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閑話休題。もともとぼくはワーカホリックな人間では決してなかった。だけど考えることが習慣となり、noteに投稿することが習慣となってからは、あらゆることを仕事と繋げて考えたらどうなるのだろう、と考えるようになってしまった。

テニスにおいて、戦略は立てないよりは立てた方が明らかに良い。ぼくの様に「考えないと勝てない」プレーヤーにとっては戦略立案はかなり重要な行為である。

翻って、企業において事業戦略を立てるのは、それなりに高いポジションの人か優秀な人であると思うのだけれど、そういう優秀な人が立てたプランというものは往々ににしてうまく進まないものだ。頭の良い人は早口であったり、聞き手が「分かっていない」ことをすぐに見抜いてしまったり、「何でこんな事が理解できないのかが解らない」と考えがちな事が多い。

日本にはPDCA、Plan・Do・Check・Actionのループを回せ、という神話が未だに存在している。PDCAが上手く回らない理由の一つはPlan(計画を立てる)の人とDo(実行する)の人とCheck(確認する)人とAction(改善する)の人が別々であったり、意思の統一が図れていなかったりすることではないだろうか。

テニスの様に、試合(実践)の場が短時間の競技、または短期間のプロジェクトにおいてはPDCAなどと言っている暇はなく、OODA(ウーダ)ループを回した方がよっぽど効果的だ
もともと軍事用語であったという由来からも分かる通り、OODAはPDCAよりも実践的で、個人的なやり方だ。

OODAとは観察(Observe)、 情勢への適応(Orient)、 意思決定(Decide)、 行動(Act)のサイクルを繰り返すことによって、健全な意思決定を実現するというもの。  (Wikipediaより)

テニスで例えるならこんな感じだろうか。
観察:天候、自分の体調、ペアの体調、相手の強みや弱み、コートコンディション、ボールの状態など
情勢への適応:環境の変化、試合の流れを読むこと、外乱に関する情報をキャッチすることなど
意思決定:相手の弱点を突くにはどうするかを考える、次の1球はひたすら繋ぐと決める、サーブのコースを決めるなど
行動:意思決定のプロセスで考えたことを実践する

仕事だと多分こう。
観察:マーケティング全般、顧客やメンバーへのヒアリング、上位方針の確認など
情勢への適応:トラブル発生時の対応、スケジュール変更、コスト再検討など
意思決定:この機能は捨てる、〇〇には対応するがスケジュールは△週間伸ばす、プロジェクトを中止するなど
行動:過去のトラブルの再発防止策を盛り込む、生産の方式を改善する、メンバーを入れ替えるなど

堅苦しく考えるのではなく、少し前に流行っていたTV番組『しくじり先生』の様に、私(我々)はこうしてしくじった。だから今回は同じ間違いを繰り返さない様、改善策を考えた。ってところまで到達すればそれで充分だと思う。
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最後に。
テニスは所詮遊びであるが、頭も身体もフルに使う面白い競技だ。だからこそ負けるのは悔しいし、戦略を立てて負けたらもっと悔しい。テニスにおける敗北は、相手の方がゆとりがあったか、懐とか器が大きかったか、頭か身体に差があったか、精神的に負けたかを意味するからだ。

くそ〜。ぼくの次の試合は多分市民戦のシングルス。去年は予選2Rで知人に屈した大会だ。今年は3Rには到達したい。頑張れよ、オレ。筋トレとランニングから始めますか。

#テニス #ビジネス #PDCA #OODA #戦略

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