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7(いきもの)

生き物があまり好きではない。
嫌い!とまで断言しないが、どちらかと言えば嫌いだ。
嫌いというより恐ろしい、近寄りたくない、触りたくない。何よりも、自分以外の生き物が同じ空間に居るのに耐えられない。

哺乳類は写真なら何も感じないが、ケージや檻のような完全に封鎖されていない状態で近寄るのは恐怖を感じる。魚と両生類は感触は嫌いではないので一応触ることができるが、助けてもらえる人が側にいる時に限られる。虫は写真も絵すらも無理、言及すらしたくないレベルで嫌い。

人間の場合は見た目と性格がどんなに好きでも、24時間以上同じ空間にいると強いストレスを感じる。
それと人間以外の生き物は意思疎通ができないので、行動の予測が付かないのも怖い。言語が理解できるかどうかの違いだけで、行動の予測が付かないのは人間も同じだけどね。

昔から、別の生き物と同じ空間にいるのがとにかく耐えられない。外で人と会うのは好きだけど、ひとりの空間が無い状態が長時間続くと、呼吸が苦しくなる。だから今でも両親の家だとしても、泊まらずにその日の内に帰る。
そんな人間なので、結婚どころか同棲すら考えられない。そもそも、自分の家に自分以外の人間が入ってくると気を使い過ぎて疲れてしまうから、極力入れたくない。

あと、その生き物が「生きてる」と実感した時に「殺せる」と思ってしまうから、怖くて触りたくない。
命は尊いし失ったら元に戻らない。だから自分より弱くて小さい生き物を見た時に「うっかり誤って殺してしまったらどうしよう」という不安が強くなってしまう、この命に対しての責任を果たせない、それが分かるからこそ怖い。
だから生き物を飼っている人達、子供を産み育てる人達を尊敬する。私には到底為し得ない偉業だ。
自分の命すら投げ出したいと常々考えている私には、他の命を抱える余裕は無い。自分が踏み止まるので毎日精一杯だから。

それではこの辺で。

本日の執筆BGM
神経と重力/DEZERT

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