ニットとカットの横編みと丸編み 〜ニット(編み物)②〜
①の続編きです。
これはなんでしょう?
この特徴は天竺表目です。
この横ウネ組織は当然天竺裏目です。
2色使いということは 白×赤のボーダーか?
ボーダーでした。
ニット①で説明した天竺組織の通りです。
でもこれは見てのとおりのボーダーのteeシャツです。カットソーと通常呼ばれてますし、仕事上もそう分類して扱ってます。
“ニットとカットは同じ天竺目で編まれた生地でできている”
ということです。
じゃあなんで二ット、カットとわけてるのか?
世界中でほぼ共通の認識でわけられてるけどなんでなのか?
素材でわけてるのか?
ニットというと、ウールの印象が強いですが、春夏になればコットンニットになりますしリネンのニットもでてきます。
ナイロン100%なんていうニットもあります。
カットソーは圧倒的にコットンが多いですが
少ないながらウールのteeシャツも必ずシーズン
に1、2型あります。
バトナーめくら縞teeシャツ
品質表記ウール100% (ちゃんと天竺裏目組織もなんとなく見えてます)
素材の違いじゃないし、生地は同じ組織で編んでつくられてる。
じゃあなにが違うか
◉編んでる機械がちがう
ニットは横編み機(緯編み機)
(正確には緯編みの表記が正しいです)
ベラ針が横にズラッと並んでて糸を供給する
キャリッジという機構が左右をいったりきたりして針に糸をかけて編みあげる
横編みの特徴は成型編みができること。
編み目の数を調整しながら編み立てが可能な機械です。
前身頃、後ろ身頃、袖のパーツを直接編んでつくれます。
布帛なら生地に型紙をあてて裁断してできる各パーツを編み目の数の調整で直接その形に編んでしまう、
というのが横編みニットの特徴の一つです。
カットは丸編み機
こんな感じの機械で編まれてます。
針が円状に並べられてて上から糸が給糸されてぐるっと回転して機械中央に筒状の編み地が下に降りてきます。
横編み機では針が1列に(実は2列)並んで糸が左右行ったりきたりしますが
丸編み機は針が円状に並べられて筒状の編み地を延々編みたてます。
<横編みイメージ>
糸が左右を往復して下から上へ編んできます。こういう形への成型編み、また複雑な編み地も可能。
<丸編みイメージ>
こちらも下からですが、決まった口径の筒状に
編むので成型編みはできません。
流し編みといわれたりします。
布帛の生地と同じような使い方になります。
ニット③に続きます。