【小説】あかねいろー第2部ー 65)呆然というよりも唖然
先制を許したけれども、桜渓大付属に動揺の色は見られなかった。彼らは彼らで、関東大会まで行き、そこでベスト8まで進んでいる自信がある。
次のキックオフを僕らは蹴り返し、自陣10m付近でのラインアウトになる。
ここから彼らはモールを組んで押してくる。モールは僕らの方が強いという自負があったけれど、彼らの中にも相応の自信があるのだろう。しっかり組んで、まっすぐと、ゆっくりと押してくる。エリアも中盤で、僕らもモールに全員が入るわけではない。じっくりと6、7mモールを押して、さ