創作絵本ストーリー🍀
小さな船
小さな船は今日も
朝早くから働きます
小さな船の船長さん
小さな船から
投げる網も
また小さくて
捕れる魚も
また小さくて
でも船長さんはいつもなんだか嬉しそうです
ある日 小さな船は 船長さんに言いました
『船長さん
大きな網を投げましょう
大きな魚を捕まえましょう
私は船長さんが思っているより力持ちです』
『そうですか 力持ちですか』
船長さんは優しい声で答えます
『私は海が大好きです
祖父や父がそうしてきたように
今日1日私に必要な分だけの魚が
捕れれば良いのです』
『それに私はこうして君と
海にいることも幸せなんです』
と その時です ボー ボー ボー
大きな船が大きな汽笛を鳴らして通り過ぎます
大きな波が小さな船を揺らします
小さな船は上手に波に乗ります
『君の波乗りはとても上手で
一度だって危険な思いをした事がありません
これも君が私を幸せにしてくれている事の一つなんです』
小さな船はなんだか嬉しくて
小さな汽笛を鳴らします
ポッポッ
『そろそろ 港に戻りましょう』
船長さんの声に
小さな船はもう一度小さく汽笛を鳴らしました
おしまい
#海
#船
#波
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