街は動く 例え夜更けでも
「深夜の東京都心を自転車で走る」というしょうもないことを思いついてしまったので実行に移した。
皇居付近も走りつつ3時間ほど。流石に人も少なく自動車も昼間ほどは走っていないので、自転車もそれなりに走りやすい環境であった。時は6月の頭、そろそろ屋外で活動するのは夜中の方がやりやすい季節になってきたかな。
夜中の街に出てこそ気づくもの、それはタクシー洗車の店の多さである。それもガソリンスタンドにあるような洗車機ではなく、人力である。国道沿いを進んでいくと大体数kmに1店舗はあるのだが、店の前には駅前でも繁華街でもないのにタクシーが列をなしているのですぐわかる。1台ごとにタクシーが雑居ビルの隙間ないしは1階に吸い込まれていく。その先では人が2、3人水をかけながら車体を洗っているのだ。そして泡の混じった水が歩道を潤していく。
夜中に働くお店といえばコンビニと飲食店と新聞販売店がまず思い浮か。しかし、「賑わっている」と言う点ではタクシー洗車場ほど目を惹くものはない。
深夜の国道の主役はトラックとタクシーであろう。その片割れが少しの間で装いを整えていく光景は、24時間世の中が回り続けいるからこそのももであろ。
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