〝→〟は縄文時代から使われていた!
世界一有名で使われてい記号と言えば、矢印〝→〟。
一目でわかる便利な記号〝→〟は、きっと目にしない日はほとんど無いといってもいいほど生活に溶け込んでいます。
世界中で老若男女問わず理解できる記号は、世界の共通語といっても過言ではないかもしれません。
矢印の語源は当然ながら読んで字のごとくですね。
矢印という名前は読んで字のごとく、矢を表している。これは矢の、一度特定の方向に放たれたら地面に落ちるまで真っ直ぐに進む性質を想起させるため、世界中で一般的に使われている。 (Wikipediaから抜粋)
今や生活に溶け込みすぎて、あえて〝→〟を意識することも殆どないですが、先ごろ金沢埋蔵文化財センターで目にした〝→〟にビックリ!
それは縄文土器に施されていた〝→〟です。
縄文土器の破片です。
上下ふたつの破片は、1つの土器であったと思われます。
上の破片には、〝→〟と〝←〟。
下の破片には、〝→〟。
全体はこんな様子だったようです。
ここでは、「幾何学文」の一つということで説明されています。
この絵を見ると、真ん中の大きな→は双方向⇔へ向かっています。
⇔の真ん中あたりには、▧が繋がっていて、それは横長の縄のようなものに繋がっています。そこには更に▧や◓が繋がっています。
最初に土器の矢印〝→〟を見た時は、縄文人が狩りの的を表したとのではと考え、〝→〟の先にシカやイノシシ、ウサギなどの動物をイメージしました。
しかし、説明図を見ていると、それがだんだん地図のようにも見えてきたのです。
なにか狩猟に関係してくるものと考えると、
2本の縄は川で、▧や◓は陥し穴?
矢印の上の◓は?
実は〝陥し穴〟は世界にも例がない猟の方法であることがわかっています。
石器時代から作られてきた〝陥し穴〟ですが、縄文時代には平面が円形や楕円形のポピュラーな形の他に、細長い溝状のものや、ほぼ四角形のものもあったようです。
大きさは、円形であれば直径1~2メートル、深さは1.5~2メートルほどで、数個を1つのグループにして配置していました。
配置場所は、平坦地に列状に配置したり、水を飲みに来る動物を狙って谷の上流部に配置したことが分かっています。
このような〝陥し穴〟の可能性を考えると、土器にある〝⇔〟は水を求めて訪れた動物が移動する範囲、いくつかの▧や◓が川の上流にあちらこちらにつくられた〝陥し穴〟にも見えないでしょうか。
さしずめ〝狩猟計画図的〟なものに感じられてなりません。
勿論正解か否か?はわかりませんが、矢印が5,000年前以上の縄文時代から使われていたということは確かです。
縄文の人々と現代の私達が同じ記号を認識している‥このことで私達と同じ思考回路を持ち日々生活を営んでいたと思うと、縄文がずっと近く感じられますね。
最後まで読んでいただき有難うございました☆彡
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