ココア、お好きですか?僕は大好きです
いつからだろう。
僕が『ココアガチ勢』と自称するようになったのは。
思い出せないくらい前からで、三年、五年なんてもんじゃないのは確かだ。
新しい店に入るたびにメニューにココアの有る無しを確認するのも、今や趣味の域。無くても別にガッカリはしない。あったら「あるんかい!(喜)」とツッこむくらい、無いのに慣れきっている。
お店でよくある『飲むチョコレートケーキ』みたいなホイップクリーム盛りの濃厚甘々ココアも悪くない、――いやむしろ好き大好き愛してる…けれどこういう背徳感満載なのはご褒美的に時々でよくて、日頃作って飲んでいるのは理想や手間をほぼほぼ投げ捨てたシンプルの極みみたいなやつだ。
ピュアココア 適当に大さじ山盛り1
スキムミルク やや盛り気味適当で小さじ2
てん菜糖 だいたい適当に小さじ2
これを大きめのマグカップに直接投入して適当に混ぜ合わせたところへ、適当にだーっと熱湯を注いで、溶けるまでがーっと適当に混ぜる。
全工程適当、名付けて『適当ココア』。鍋とか使わない。だって適当だし。
………………… ⚀ ⚁ ⚂ …………………
朝一番と遅めの午後に一日二回、『適当ココア』も習慣化して数年になる。
凹んだりイラついたりで気持ちが波立ってしょうがない時、ストレス緩和効果(があるとなにかで読んだ気がする)を 言い訳 目的に、臨時で登板することもある。
外出先や旅行先などでココアを摂取できないと冬場なんかは手先の冷えがてきめんに出るから、きっと入ってる何かが効いているのだろう。…とは思うけれど、成分や効能については正直あまり気にしていないし、仮に一切無くても僕的にはべつに全然かまわない。
ココアの布教に理詰めが上策なのは百も承知している。
だけど何故だろう、メリットばかりをこれでもかと羅列しておすすめする気にどうしてもなれないのは。
ニーズの合致からなる実利的だけどどこか冷めた相互関係であるよりも、大好きな君(※ココア)にはふんわりと優しい存在としてそっとそばにいてほしい、なんていうただの甘えた願望からなのかもだけど。
コーヒー・紅茶ツートップの牙城を崩したいだとか、そんな大それたことは言わない。もうちょっと、あと少しだけでもメジャーになれば、メニューの裏側の隅っこにコソッと小さく書かれてたり、前振り無しでしれっと抹消されたりするのは減るんじゃないかしら。
そんな未来を夢見てささやかながら画策するココアガチ勢としては、好機とみるや、すかさず言うわけだ。
「ココア、お好きですか?」
お好きなら握手。
そうでないならまずは接点、理屈は後からゆっくりで。
美味しいお店を探すもよし、市販のミルクココアもよし、あなただけのレシピで作るもよし。
ぜひ一度、どうぞお試しになってみてください。
\ 『適当ココア』のお湯、このヤカンで沸かしてます /
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