見出し画像

きっと、花束みたいな恋をしてた

先日、映画「花束みたいな恋をした」を観た。
めちゃくちゃ良かった。
今まで自分が観た映画の中で一番良かった。



最後どうなるんかなぁ、このままで終わってほしいなぁ、
そう思いながら観た。


僕の理想とする形で終わった。


最高に美しい形で終わった。



_______________________





先日、高校時代から大学時代にかけて約2年間お付き合いさせてもらっていた女性と、2年半ぶりに再会した。

インスタのストーリーに反応してくれたことをきっかけに少し連絡をとるようになって、久しぶりに会うことになった。


居酒屋でお酒を飲みながら色々語った。
基本は僕が話す方が多かった。
すごく嬉しかったのが、彼女も体育会の部活に所属しており、日々本気でなにかに打ち込んでいたこと。


彼女も、僕と似た境遇で毎日を過ごしていた。
嬉しかった。
別れた彼女がどうしてようと本当に自由だし、僕が何か言えたことではもちろんないのだけど、
別れた後もお互い何かに情熱を注いでいるというのが、本当に嬉しかった。





僕が昔のことを振り返って言う
「なんか俺の好き放題やっちゃってたかなぁって反省してたんだけど、どうだった?」


「いや全然好き放題なんかじゃなかったよ。本当に優しかったよ。
優しかったから、私が甘えちゃってたんだ。遊びとか、言いだしてくれるのいつも〇〇からだったし。私が受け身になってたんだ。」



「なんか最近俺ってどんな人っていうか、どんな彼氏だったかなって考えるんだけど、どうだった?」



「えー、実は結構めんどくさがりだと思うよ(笑)
意外と、面倒なことはあんましたくないタイプ(笑)
で、頑固とかじゃなくて、ただ自分にとって大事なものはちゃんと持ってて、自分の本当に大事なものは絶対に曲げない人だと思う。」



すげぇ。めっちゃ分かってるやん。




飲んでて感じたのは、
この人、めっちゃ強い人だ、ってこと。


高校生のときは、ふんわりしてるようで、でも自分があるタイプって感じ。
それが、大学生になって、体育会に入ってからか、より一層強くなってた。我が強いとかではなくて、芯が強い。
本当に強い女性になっていた。




それが、ものすごく誇らしかった。





終電を逃したので、一緒に泊まることになった。


寝ようとしていた時、横で彼女が

「寝ながら聞いてほしいんだけどさ、私さっき飲んでるとき、あんま男の人でドキドキしなくなったって言ってたじゃん、あれ実は〇〇と比べちゃうからなんだ。でも、今日会って話せて、新しい恋に進めそうなんだ。だから会えてよかったよ。」



気づけば涙が頬を伝っていた。




「ねぇ何で泣くの?」

「いや、良かったなぁって思って。今日会えてよかったし、なんか生きてて良かったなぁって思って。」






11月にあったあれこれで、僕の心は完全に壊れてしまっていた。
時間が解決してくれるだろうと信じていたが、なかなかその時は訪れなかった。
気づけば自分に自信を無くし、自分が何かわからなくなっていた。
自分を責めていた。
ずーっと、そんなトンネルの中にいたようだった。




その日に彼女と会って、話して、
責めていた過去が許されていく。
自分と会って話すことで、新しい恋に進めそうと言ってくれる人がいる。



自分の過去も、なにより自分の存在が許された気がした。



2か月間、本当にしんどかったけど、こんな夜があるなら生きてて良かった、そう素直に思えた。





その夜、話しきれずにいたお互いのすべてを話した。




11月僕の身の回りに起きたことも詳しく話した。




「しんどかったね、よく頑張ったね」




ただひたすらに、涙が止まらなかった。

良かった、本当に全てが良かった、
何も間違えちゃいなかったんだと思えた。






朝、駅で別れて僕は大学のある関西へ。
これにて帰省は終了。
最後の最後に、本当に素敵な瞬間が待っていた。



______________________




そこから約1週間が経つ。



彼女を支えたいし、彼女に支えてもらいたい。
彼女を幸せにしたい。



救ってもらったからこそ、そう強く思う。



だけど、あれ以上の美しい終わり方は僕たちにない。
だから、もう一度とかはないのだろうなと思う。
それは、本当にお互いが分かっている。





結婚するというのは、その生活の中で必ず相手を傷つけてしまうし、傷つけられるし、そういうことだと思う。
相手のことを嫌になるのなんて普通だと思う。
結婚をしたことがないからわからないけど、きっとそうだ。




だからこそ、もう一度はないし、ない方がいいのだろうなと思う。





僕にとって人生で一番幸せになってほしい女性は彼女であり続けると思う。


それは、僕にいずれまた彼女ができて、結婚することになっても、変わることがないと思う。



男女の関係は時に本当に美しく、儚いなぁと思う。



こんな経験からか、
「花束みたいな恋をした」の終わり方にはすごく納得と共感だった。





______________________




「今までどんな恋愛してきたの?」

今後こんな質問が来たときは、こう返そうと思う。

「大した恋愛はしてないよ。

ちゃんとした恋愛は1回だけ、本当に1回だけ。」



______________________






あれ以上の美しい夜は、この先にないんだろうなぁ。



頼む、どうか幸せになってくれ。
というか、お互い幸せになろう。





またいつか。元気でね。








この記事が参加している募集

眠れない夜に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?