つけめんヒストリ エピソード5
初めてのつけそば
麺釜の脇の作業台に小鉢十数個が並べて置いてある。
小鉢は直径12センチほどのスープ碗で、これに具材と調味料が入っている。
具材は短冊切りの焼豚、めんま、細切りナルト、海苔。
調味料は砂糖、酢、味の素、七味。
この小碗に醤油たれを入れ、ラードの浮いた熱々のスープと刻み葱を添える。
するとほのかな魚出汁の香りが漂ったかと思うとコクのある豚ガラスープ、そして醤油と少しの酢の匂いが鼻につく。
これが正安の命名したつけそばだった。
上原に移転してから中野に遅れること