私が選択的夫婦別氏に反対する理由。"戸籍制度は素晴らしい"なんて話はしない。

私は選択的夫婦別氏に反対の立場です。
よく反対の立場の意見としてあがる、「戸籍制度は古くから続く大切な制度であるから」「素晴らしい日本の伝統」なんて意見がありますが非論理的です。
そんなことは話しません。
最終的には夫婦別氏の第三の道を支持する結論となりますので最後まで読んでいただけると幸いです。

選択式ならいいじゃない!

選択的夫婦別氏支持者の意見として、「選択式なのに反対する理由がわからない」という意見を見かけます。
しかしそれは安直ではないでしょうか?
私は、"選択的"という言葉を安易に用いるのは危険だと考えています。

耳障りはいいが危険である

「一夫多妻がいい」
「苗字ダサいから無くしたい」
「夫婦で好きな苗字にしたい」
こんな意見があったとします。

関係ない人にはデメリットはありませんから選択式ならOKとなるのでしょうか?
私は反対です。
国家としての統一性がなくなるからです。
上記三つを許すとなると、もう苗字や家族の必要性すら疑問です。(必要性がないのなら話は別ですが)

つまり、「選択式ならなんでもいいじゃない!」とはなりません。
メリットと必要性がない主張は、ただの我儘だということです。
選択式というのはさまざまな我儘がまかり通る危険を含んでいます。

私は選択式は認めらないので、同氏婚を希望する国民がいる以上別氏婚には反対です。
ここまでが理由になります。

変わるべきは、社会

上記三つの我儘と夫婦別氏の違いは、困っている人がいるという点であると思います。
生きにくさとして聞くのは大きく二つ、「キャリアが分断される」「手続きが煩雑である」ではないでしょうか?
キャリアの分断に関しては通称使用を認めるように法改正されています。
手続きの複雑さもデジタル改革とマイナンバーの普及で解決できます。
どちらもまだ完璧ではありませんが、解決法がある以上変わるべきは不便な社会の方ではないかと私は考えます。

第三の道の歩き方

渋谷区は戸籍上の性別が同じ二者間の社会生活における関係を「パートナーシップ」と定義しました。
日本維新の会は旧姓使用の法整備の推進を提言しています。(アベプラの梅村みずほさんの回でわかりやすく言及されています)

私も基本的には維新に近い考えで、パートナーシップ制度のような、婚姻とは別であるが基本的な婚姻のメリットは享受できる事実婚制度の法整備を進めるべきであると考えます。
(同婚についても事実婚制度の強化での対応というのが私の意見です。)

戸籍法を変えれば良いという意見も分かりますが、議席のある保守層の価値観も重視しない限りはおそらく認められることはないでしょう。
それぞれの価値観を尊重した方法を模索することが大切だと思います。
横断歩道を渡るときと同じです。
右を見て左を見た後にもう一度右を見てから歩き始めた方がいいかもしれません。

課題は残る

選択的夫婦別氏が認められたとしても事実婚制度だったとしても子供の氏の取り扱いには課題が残ると思います。
事実婚制度の強化であれば戸籍上は今の氏制度と変更はありませんから法律上の立て付けは問題にならないと思います。
ですが、3人兄弟のなかで2人と1人で氏が違うというのは流石に子供にとって酷と思いますので、私は通称であろうと戸籍であろうと兄弟の氏は統一すべきと考えています。
選択的夫婦別氏賛成派の方々は子供の氏についての取り扱いについてどう考えているのかを教えていただきたいです。

余談

以上が私の選択的夫婦別氏に対する意見になります。
保守が大切にしている国家という価値観があり、リベラルが大切にしている個人という価値観があります。
私はどちらかというと保守寄り(自称中道保守)なので贔屓目な意見であったという自覚も薄々ありますが、国家を豊かにすることで個人も豊かになるという保守思想を多少でも理解していただければと思いました。
個人も大切ですが、あまりに個人主義になると国家を統一してきた意味がなくなっていきます。

とか言いつつ私は婚姻制度自体なくていいんじゃないかなとかも思っていたりします。
一夫多妻や同性愛みたいにいろんな愛の形があるのに、それを国が定義する必要ってあるのかなあとか思っていたり。
婚姻制度撤廃という非現実的な主張は無視すると、上記で述べた事実婚強化が一番リアリティがあるのかなと思ったわけです。

今は皇室存続問題や皇族の人権問題などに関心がありますので、その話もしたいなあと思っていますが、自分の政治意見を文字に起こすのって体力がいるなあと実感し、書くか迷っています。
この文章、考えがまとまらず1ヶ月以上かかってしまいました。

以上ただの一般人の意見ですのでツッコミどころもあると思いますがお手柔らかにお願いします。
建設的なご意見はお待ちしております。



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