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ありがとう!高吸水性ポリマー

家族のお通じの話まで容赦なく記事にしちゃうきこぺんアロハです。お食事中の方はゴメンナサイ。

現在、左肘粉砕骨折で療養中の父。通院に付き添うがこれがなかなか大変。我が家から最寄り駅までタクシー。そしてJRで一駅で病院と決して遠くはない。ただ父は今左腕が全く使えなくてバランスが取れないので杖を使うようになった。今日のような台風の影響で大雨の中、出来るだけ雨に当たらないようプランして出かけたが私の詰めが甘かった。前回は、父の着替え持参で行ったが必要なかったので今回は天候と時間配分に気を取られて何も持たずに出かけた。

まず病院のある街の駅に到着。タクシーを降りて電車に乗り込むまでスムーズだったが降りた途端父の様子がおかしい。
「ちょっとトイレ行く。」
時間に余裕があったし駅のトイレへ急ぐ父の後を歩く。急いでトイレに飛び込んだ父が叫んだような気がした。
「うああああ。」
「ちょっとー助けて。おーい。」
男子トイレの前にいるとサラリーマン風の方が「呼んでますよ。」と父の入ったトイレを指差す。いやいやいや呼んでますよって男子トイレには、入れない。他にも人が居るし入る訳にいかない。とりあえず父に向かって「男子トイレだから入れませんよ。」と返事をするとしばらくしてこの世の終わりのような顔をした左腕ギブスで三角巾で吊っている我が父がトイレから幽霊のように出てきた。
「あかんかった。もうあかんわ。ちょっと駅で着替えかなんかあるか聞いてきて。」
私の頭の中は???マークだらけになるが父に
「あらら間に合わなかったの?」と聞くと
「そうや。間に合わなかった。」と悲しそうに言う。
その時、まだ私は気づいていなかった。父が間に合わなかったのはナンバー2(アメリカで大の方をそう呼ぶ)だった事を。
「紙パンツってすごい吸収するから大丈夫よ。とりあえず病院行こう。」と病院の予約時間も迫って来たので状況が良くわかっていない娘に歩く事を促される可哀想な父。歩きながら怪我をして以来すっかりお爺ちゃん化した父が静かにカミングアウトした。
「間に合わなかったの大の方やで。」
オーマイガー!ナンバー2だって。それは大変。今日の予約はレントゲン撮影後、手術をして下さった上腕筋の美しい整形外科医の先生とお会いしてリハビリも予約が入っている。着替えを持って来なかった私はなんて馬鹿なんだ。悩んでいる暇はない。病院に着き受付を済ませた父をロビーに待たせて病院内のコンビニへ走った。さすがジャパン🇯🇵紙パンツが個別包装で売っている。そしてトレパン(死語かな)と下着も一応買い込んで一応レジ袋も余分に買った。

まずは整形外科に受付票を出して父を着替えさせるスペースを探した。あったあった多目的トイレというものが。お掃除したてなのかとても綺麗で広々としている。父はすっかり意気消沈していたが紙パンツのお蔭で服を着替える必要はないと判明。父もこれには感動して「すごいな。」と笑顔。少しは、尊厳が保たれたかな。

もう30年以上前になるが生まれて半年になる娘を初めて日本に連れて来た時にいつものではない紙オムツを使ったら移動中にとんでもない事になり、持っている着替えを全部使った記憶がある。あの頃から比べたら進化したんだね。高吸水性ポリマー。

その後は無事に予約通りに事が進んだ。リハビリを終えて帰る前にもう一回トイレに行っておこうとさっきの多目的トイレに行った。薬のせいなのか天候のせいなのか父のお腹の調子が優れない。でも大丈夫。安心して下さい。履いてますから高吸水性ポリマーの紙パンツ。
「NASAの宇宙飛行士とかもこれ履くんでしょ」と私が言うと父の顔が少しキリッとした。

ありがとう!怪我のせいで現在父のプライドはズタボロだが長年、自分が定年まで働いた会社が高吸水性ポリマーの研究をやっている事も思い出したようだ。

郵便局で買った勝ちの種(笑)。白星ピーナッツ入り。

便利なものはどんどん利用して少しづつ回復しようね。


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