夢日記#11 画面越しに見る夢
こんな夢を見た。
黒ずくめの男がいる。細身でスーツを着ているが、動きに落ち着きがなく、貧相な印象。仕事の見習いに来ているらしい女性に当たり散らす様子が見える。
わたしはテレビの画面越しにそれを見ているのだが、その女性が〈わたし〉であることも同時に分かっている。映像は斜め上方からのもので、音声は聞こえない。
あー、今日の主人公はこいつかぁ。嫌な気分になりそうだ。と早くもうんざりしながらも見ていると、女性が画面の右端に見切れたと同時に、黒緑色のモコモコしたバスローブを着たマッチョな白人男性が左端から現れ、一人掛けのソファにどっしりと座り込んだ。
白人男性〈スティーブ〉は頭髪が薄くなってきており、ソファがこちら向きに置いてあるせいで、前傾姿勢になったときに、つい頭頂部を注視してしまう。
当たり散らされていた女性が戻ってきて、スティーブからさり気なく拳銃を受取ったかと思うと、機敏な動きでソファの横にあった鏡台に至近距離から数発、銃弾を打ち込んだ。上がる煙。
スティーブは立ち上がって女性の手から拳銃を取り、振り返りざまそこにいた黒ずくめの男の頭を思い切り拳銃で殴りつけた。
暗転。
再度テレビの画面が明るくなり、そこには水兵服を着て帽子を被った白い髭のおじさんがいる。波止場に海の方を向いて立っており、後ろにはさっきの女性がいる。二人で船を待っているようだ。〈わたし〉は船乗り見習いに転職したらしい。
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