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ビタミンについて2:理論編

あなたが毎日食べるものには、健康に必要なさまざまな成分が含まれています。食事の中で最も重要なのは、私たちが活動的で健康的な生活を送るために必要なビタミンです。しかし、ビタミンについては多くの誤解や混乱があります。どのビタミンが必要なのか、どれくらい摂取すべきなのか、どの食品から得られるのか、一体どうすればよいのでしょうか?

ビタミンが私たちの体にどのように働き、それぞれのビタミンが私たちの健康にどう影響するのかを理解すれば、自分自身の健康維持に役立てることができます。

私たちの体は、ビタミンを自分で作ることはできません。そのため、日々の食事からこれらの重要な栄養素を摂取することが必要です。しかし、それぞれのビタミンがどのような働きをし、どのような食品から摂取できるのか、またどのような量が必要なのかを知ることは、健康維持にとって重要です。

今回は、三石巌先生の「パーフェクトコーディング理論」と「ビタミンカスケード理論」を中心にビタミンの必要性に焦点を当ててみていきましょう!

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パーフェクトコーディング

「パーフェクトコーディング」という概念は、私たちの体が機能するために必要な全ての過程が、ちゃんと滑らかに進行することを指します。体の中には、GADという物質とビタミンB6という栄養素があります。これら二つがちょうど良い状況で出会うと、GABAという新しい物質が生み出されます。

GABAは、私たちが集中力を高めたり、リラックスしたり、血圧を下げたりするのに必要な物質です。だから、GADとビタミンB6がたくさんあると、GABAもたくさん作ることができます。でも、これらが足りないと、GABAはうまく作れません。

では、GADはどうやって作られるのでしょうか。それは、私たちの体内にあるDNAが指示を出すことで起こります。DNAはGADを作るための「設計図」のようなもので、これをRNAがコピーして、GADを作る指示を出します。その後、ビタミンB6がこのGADにくっついて、他の物質と結びつくと、GABAができるのです。

ここで重要なのが、全ての人のDNAは違います。だから、GADの形も人によって少し違います。ビタミンB6はGADに結びつくのですが、その結びつきやすさはDNAによって変わります。つまり、ビタミンB6と結びつきやすいGADを持つ人もいれば、結びつきにくいGADを持つ人もいます。

ビタミンB6とGADの結びつきやすさは、人の「体質」を決める重要な要素の一つです。ビタミンB6と結びつきやすいGADを持つ人は、ビタミンB6が少なくても大丈夫ですが、結びつきにくいGADを持つ人は、たくさんのビタミンB6が必要となります。

このように、DNAの違いによって、ビタミンと結びつきやすいかどうかが決まるのです。ビタミンCを例に取ると、ある人はビタミンCと結びつく酵素が多いため、風邪を引きにくいですが、別の人はビタミンCと結びつく酵素が少ないため、風邪を引きやすい

かもしれません。このような場合、ビタミンCを多く摂取することで、風邪を引きにくくすることができます。

このように、体内での物質の結びつきやすさや働きを最適に保つためには、適量の栄養素を摂取することが重要になります。これが、「パーフェクトコーディング」を達成するための鍵となるのです。

「パーフェクトコーディング」を達成するとは、すなわち、体が必要とする全ての過程がスムーズに進行し、体が求めるすべての物質を得られる状態を保つことです。これを達成することで、健康な体を維持することが可能になります。

しかし、人によってはDNAの特性から、ある種のビタミンと酵素の結びつきにくさがあるかもしれません。それを「確率的親和力」と呼びます。そのため、各人が自分の体質を理解し、それに合わせた栄養摂取を心掛けることが、健康維持のために重要となります。

要するに、「パーフェクトコーディング」を目指すためには、自分の体の働きを理解し、それに合わせたビタミンなどの栄養素を摂取することが大切です。これにより、体の各部分がスムーズに働き、健康を維持することが可能となります。

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ビタミンカスケード

「ビタミンカスケード」という理論は、体内でビタミンがどのように働くかを説明するために三石巌氏が考え出したものです。これを理解するためには、まず「カスケード」を理解する必要があります。カスケードは、自然界にある段々滝のことを指します。この段々滝をイメージして、ビタミンが体内で働く様子を考えてみましょう。

ビタミンCを例にとって説明します。まず、滝の最上流からビタミンCの「水」が流れてきます。最初の滝で「コラーゲンの合成」に水が流れ落ち、つまりビタミンCがコラーゲンの合成に使われます。次に、「インターフェロンの合成」に水が流れ落ち、その後、「活性酸素の除去」、「鉄の吸収促進」に水が流れ落ちます。

しかし、滝が進むにつれて水(ビタミンC)が少なくなり、最後の滝にはもう水が残っていません。ここで、「アルコールの分解」や「副腎皮質ホルモンの合成」が必要な場合でも、ビタミンCが不足しているためにこれらの作業が遅れるか、できないという状況が生じます。

つまり、体内でのビタミンCの使用は一部の作業に偏り、全体的な機能を維持するのに不足してしまうことがあります。人によっては、滝の順序が異なり、「アルコールの分解」や「副腎皮質ホルモンの合成」が先に行われ、その後で「コラーゲンの合成」や「インターフェロンの合成」が行われるかもしれません。こういった場合でも、ビタミンをたくさん摂取すれば、最下流の滝にまで十分な水(ビタミンC)が届くようになり、体の全ての作業がスムーズに行われます。

このように、体内のビタミンが最も効果的に働くためには、ビタミンを十分に摂取し、それぞれの作業が適切に行われるようにすることが大切です。この理論を三石巌氏は「ビタミンカスケード」と名付けました。

さらに、三石巌氏のエピソードを紹介します。1961年、彼は白内障の診断を受け、医師からは失明は避けられないと言われました。しかし、彼はそれを受け入れず、自らの努力で解決しようとしました。彼は文献を調べ、白内障がビタミンCの不足と関係していることを発見しました。そして彼は疑問に思いました。彼と彼の妻は同じ食事をしているのに、なぜ彼だけが白内障になったのか。

この疑問から、「個人差」の存在に気づき、ビタミンCを大量に摂取し続けた結果、失明を免れることができました。そして半世紀後の2007年、研究が発表され、「ビタミンCを多く摂取すると白内障になりにくい」ということが明らかにされました。これは三石氏がかつて発見したことを裏付ける結果であり、ビタミンCの重要性を再確認するものでした。

このように、「ビタミンカスケード」は、私たちが健康を保つためにはどのようにビタミンを摂取し、それが体内でどのように働くかを理解するための重要な理論です。ビタミンは体内のさまざまな働きを支えるため、十分な量を摂取することが重要なのです。


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まとめ

ビタミンの欠乏が体にどのような影響を及ぼし、どのようなビタミンが私たちの健康に最も重要であるかを見てきました。さまざまなビタミンが各自の役割を果たし、全体として我々の健康をサポートしています。

必要に応じてサプリメントも考慮することで、ビタミン摂取のバランスをとることができます。

最後に、健康管理は個々のライフスタイルや体の条件によって異なるため、必要なビタミンの種類や量も変わります。

今回説明した理論をしっかり理解することで、より良い健康な生活が送れると思います。

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