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3分で人物史 | 《1話完結》閲覧注意⁉︎ヘンリー8世最後の妻 - キャサリン・パー

ハロウィンが近いせいか分かりませんが、世界の王室に関する話題を取り上げているブログ "Royal Central” にこんな記事が投稿されていました。

ざっくり言うと、コッツウォルズ地方にあるスードリー城にヘンリー8世の6番目にして最後の妻、キャサリン・パーの幽霊が出るらしいのです(ヒエェ)。

(スードリー城内の遺跡。by Iblevi, CC BY-SA 4.0 Wikimedia Commons)

でも、どうしてそのような噂が?
歴代の妻のように理不尽に処刑でもされたのか?

と言う訳で、彼女の人生を見てみました。

// 怖い話が苦手な方はご注意下さい //

キャサリン・パーは、ヘンリー8世との結婚前に2度の結婚歴がありました。
いずれの夫とも死別でしたが、2度目の死別の後トマス・シーモアという男性と交際していました。

(トマス・シーモア)

このトマス・シーモア、実はヘンリー8世の3番目の妻ジェーン・シーモアの兄。

というわけで、キャサリンも宮廷に出入りする機会がありました。
すると、50歳過ぎてもなお元気なヘンリー8世に見初められます。


ヘンリー8世は邪魔者のトマスを海外公務と称してブリュッセルに飛ばし、1543年にキャサリンと結婚しました。
キャサリン31歳、ヘンリー52歳の時の事でした。





ヘンリー8世と結婚後のキャサリンは、継母という立場でありながらヘンリーの子と良い関係を築いていました。

読書家で知的レベルが高かったキャサリンは、ヘンリー8世の次女エリザベスと長男エドワードの養育係も任されます。

また夫ヘンリー8世の不在時には摂政として国政を任されるほど、信頼を得ていました。

1547年、ヘンリー8世が崩御。
彼は遺言として、自分の死後もキャサリンに対して好待遇を与えるよう定めていました。

しかしキャサリンは、義理の息子エドワードの戴冠を見届けるとさっさと宮廷から去ります。
そして、かつての恋人トマス・シーモアと再々々婚したのでした。

その後キャサリンは、両親を亡くした(元)継子エリザベスを引き取ります。
更に4度目の結婚にして、初めて子供を身籠りました。

ところが、妊娠中に夫の浮気が発覚。
相手は他でもないエリザベス(当時14歳)でした。
結局、エリザベスは家を追い出されることとなります。



その後キャサリンは1548年8月30日、36歳で初めての娘を出産。名前をメアリーと名付けました。

このメアリーが生まれた場所こそが、冒頭でご紹介したスードリー城です。

ところがその直後産褥熱にかかり、9月5日にこの世を去りました。


現代に話を戻します。

スードリー城に出るキャサリンの幽霊は、生まれてすぐ死に別れた実の娘・メアリーを探していると言われています。

メアリーは、1歳になる前に父トマスが反逆罪で処刑され孤児になりました。
その後の記録は無く、早くに亡くなったのではと言われています。

キャサリンの幽霊は、緑のドレスを着てスードリー城内――特にメアリーの子供部屋となる予定だった部屋周辺でよく見られるそうですよ。

信じるか信じないかは、あなた次第!

参考

Wikipedia: 日本語、英語
Royal Central
online journey

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