Chinese Hiphop Legend 西安「红花会」

第十弾となる中国各地のHiphopレーベルシリーズです。ついにここを紹介することができます。西安を拠点とする红花会です。今のChinese Hiphopムーブメントの始まりであり、伝説のレーベルです。

ロゴからかっこいい

红花会とは

西安を拠点とする红花会、別名HHH(トリプルエイチ)は2011年に設立されました。設立後、瞬く間に西安の若者を魅了し、Hiphopレーベルが乱立する激戦区西安の象徴的な存在となりました。

彼らが、それまで中国でアンダーグラウンドな存在だったHiphopを表舞台に持ってきたと言っても過言ではありません。数々の名曲は今もなお人々に愛されています。

今をときめく超絶人気ラッパーたちが所属していましたが、何人かのメンバーの問題行動もあり、2019年8月6日に解散しました。いつも少し僕の気持ちこもってて、紹介少し長くなってます笑

Chinese Rap God「弹壳」

神様です。一番好きなラッパーです。红花会の創始者であり、今のChinese Hiphopの第一人者でもあります。

彼の声質は、異次元のレベルです。少しなまりの入った歌声で滑らかな言葉のアクセントはオリジナリティ溢れて、誰にも真似できません。もちろんフロー、歌詞、パフォーマンスどこをとっても超一流です。

说唱听我的というHiphop番組では審査員として、若いラッパーを厳しくも温かく指導しながらも、いざ自分もパフォーマンスすると誰よりも輝いていました。僕の中では優勝は弹壳です。

若きレジェンド「PG one」

他の番組でも見たかった、、

2017年の中国有嘻哈で優勝し、瞬く間にシーンのトップに上り詰めた人物です。番組の中で、目の前の敵を切り倒していく侍のようなスタイルが印象的でした。

曲はとにかくrealです。realすぎるが故に角が立ちまくっています。H.M.E(hate me everyday)という曲では、番組に出場してたラッパーをディスり倒してます。みんな嫌な顔してます笑

人気絶頂の最中、不倫スキャンダルや楽曲でドラッグや女性蔑視を示唆するなどして、红花会から脱退、表舞台からも姿を消しました。

ただ彼の代わりとなるラッパーはおらず、今もなお、彼の復活を望む声は多いです。最近別のレーベルに所属したりと徐々に復活しそうな気配はあります。

アングラの王者「贝贝」

元々はフリースタイルバトルを主戦場として、圧倒的な押韻スキルとパンチラインで向かうところ敵なしだったラッパーです。彼の登場以前と以後では、バトルシーンが変わるくらいの存在だったみたいです。

2012年の彼のバトルをみて衝撃を受けた弹壳が、熱烈なオファーを出して红花会に加入しました。加入後、バトルで培った押韻と鋭い歌詞、捲し立てるようなフローを武器に楽曲でも高い支持を集めていました。

ただ彼もちょっとした事件を起こします。2019年にライブ配信中に激怒して、唐突に自分の小指を切り落とし、大炎上しました。その後ネットで痛烈な誹謗中傷を受け、これが红花会解散の決め手にもなりました。

また红花会には、数々の名曲を手掛けているトラックメイカーMaiも所属していたりと、向かうところ敵なし状態でした。

红花会を紹介するところまで、辿り着けてよかったです。ハマった時にはすでに解散していたので、僕の中でより一層伝説と化しています。リアルタイムでその凄さを感じたかったです。