4歳の娘を通して優しさと懐の深さについて考える

我が家の一人娘キッキ(仮名)は4歳。春生まれの年少。0歳児クラスから保育園に通っている。

人見知り、場所見知り、繊細、怖がりだけども家ではひょうきん者という、ひたすら見守り寄り添うことが必要な乳児期を過ごした。

4歳を過ぎた今、娘の人見知り場所見知りは随分と収まり、穏やかで切り替えが上手い子になった。繊細さは相変わらずで、お友達に強く出れないタイプだ。それが彼女が向き合っていかなくてはいけないことであり、優しさにも繋がっている。親の贔屓目を除いても(完全に除くことは不可能であるが)、卑しさのない純粋な子供らしい優しさを持ち合わせていて、そんな娘を羨ましいと感じる。

娘はお友達が大好きで、保育園で女の子達と遊ぶことを全力で楽しんでいる。ひとりっ子の娘は、家ではひとり遊びか私と遊ぶことが多い。そのため、子供同士で遊ぶことが嬉しいに決まっている。しかし3歳から4歳という年齢は、お友達同士で遊ぶ際はまだまだトラブルが尽きない。

話し合いができるようで、できない。できないようで、できる。仲介する大人の力量や加減も結果に大きく関わってくる。

娘は大体、少し強気な女の子に好かれ、遊びに誘われ、途中でフラれる。一緒に遊ぶことが嬉しい娘は、お友達の真似っこをしがちだ。強気な女の子たちは、否定をしない娘といると居心地が良いらしい。しかし相手は3.4歳。まだまだ気分がぶれっぶれである。

急に他の遊びがしたくなる。お家に帰りたくなる。ママに会いたくなる。そんな時、従順で自分の真似っこをしてくる娘が鬱陶しくなるのだろう。なんとなくは想像がつく。

今日も仲良しの近所のお友達と遊んでいたら、同じような場面があった。相手の子の気分が途中から乗らなくなったのだ。その原因は、明らかに娘は関係なさそうだった。

しかし正面から向かっていく娘。

「〇〇ちゃん!遊ぼうよ!一緒にボールしようよ!」

何度も誘ったが、娘はそれ以降お友達にフルシカトされていた。

解散後、相手の子のママからLINEが来た。

相手の子には妹がいる。近頃妹に対するヤキモチから、気分が安定しない日が多いとのことだ。

娘はひとりっ子だ。私と常日頃一緒にいて、キャッキャ言いながらのんびり好きなことをして過ごしている。

私はフルタイムで仕事をしているので、時間的余裕があるわけではないが、色々話せるようになった4歳の娘ひとり相手なので、しっかりと向き合う努力ができている。

お友達が感じるモヤモヤやイライラは、娘にはあまり理解できないと思う。

お友達とのトラブルの背景には、きょうだいが生まれた、ママが妊娠していて寂しい、等の理由が存在していることが多い。ちょうどその頃合いなんだろう。

だれも悪くない。家庭内の環境変化に対応しようと一生懸命な娘のお友達たちをみると、なんて偉いんだと抱きしめたくなる。涙が出そうになる。

しかし、結果的に娘がお友達たちに振り回されてしまったように見える場面もある。次に会った時はまた仲良しになっているから、尚のこと。

そのような場面が続いていたので、娘にお友達に冷たくされた時どんな気持ちだったのか聞いてみた。

「嫌だったよ。でも、また今度遊びたい。遊び直したい。今度は〇〇ちゃんとプラ板やりたい!」

我が子が可愛いあまりに勝手にモヤモヤしていた自分が恥ずかしくなるほど、娘はお友達の冷たい態度を一過性のものとして受け止めていた。

普段から信頼関係が築けているからなのか、はたまた鋼のメンタルなのか笑

娘は好かれているらしい。強気女子たちは、娘が先に帰ると泣いてしまったり、娘と一緒に帰りたいと待ってくれていたりするのだ。

なんだかもう、ようわからないけど、みんな可愛い。

娘は振り回されても与え続けるだけの優しさとキャパシティを持っているのかもしれない。我娘ながら別人格だから、私にはない優しさを持っていてもなんら不思議ではない。

娘ばかりちょっと損だな。真似っこくらい許してよ。と思ってしまう親バカの私より、来たい時に私のところに来てねというスタンスを無意識に持ち合わせている娘の方が、よっぽといい女だなぁとしみじみ感じた。

総じて、私はただの親バカで、娘は最高だ。

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