死にたい時に書く話 家族編
ほどほどに死にたい
です
梅雨明けの夏空は明るく、ぐんにゃりとした熱気が私の背中を押しています
ベランダから外を覗くと、帰宅中の小学生や
洗濯物を取り込んでいる奥様などがいました
今飛び出すと、流石に小学生がトラウマになるかもしれません
あの世行きは、またの機会にしましょう
私の家族について
「親ガチャ」
という単語をネットで散見するようになりました
そんな言葉が生まれてしまうほど、人の成長には親の在り方が大きく影響するのでしょう
この世に生を受け、親ガチャを引いた1人の子供として
私の両親にレア度を当てはめるとするならば…
間違いなく限定SSRです
単発勝負でこの両親を引き当てるため、私は人生の中で全ての運を親ガチャに使ったのではないか
疑念を抱くほどに素晴らしい両親です
面白く優しい父
前向きで明るい母
そして物静かでかっこいい姉
そんな家族に囲まれ
アレルギーも病気も怪我もなく健やかに育ち
私は家族みんなで食卓を囲むことが当たり前であり
家族が絶対的味方であることを疑ったことは一度もありません
現在も実家では、仲良くみんなで笑っています
とても幸福なことですよね
こんなに幸せなのに、私のベランダから飛び降りる欲求が止むことはありません
あと少し体を乗り出せば、折角引いた限定SSRの家族を手放してしまうというのに
悲しませてしまうとわかっているのに
全て捨ててもいいと思えるほどに
息が苦しくて、身体が重いのです
恵まれている私について
私は本当に恵まれた人間です
勉強は不得手ながらも、学校に通わせてもらい
高校を卒業し就職できたこと
抑うつで辞めてしまった後も、家族は私の味方でいてくれて、いつでも私の居場所を作ってくれました
周りの人に支えられて、今日も文字を書きました
本当にもういいんです
もう充分です
こんなに幸せなはずなのに私は何もお返しできません
私をポイっと捨ててくれませんか
生ゴミと一緒に捨ててくれませんか
私が生きていることで使われる
食材と、水と、電気と、酸素がもったいなくて、目が覚めるのが怖いのです
自らそれらを断つことも、自分からそれら以上の価値を生み出すことも、怖くて踏み出せないちんけな臆病者なのです
そんなことを言い出したら、きっと家族は泣いてしまうので、この気持ちは口に出しません
私に足を踏み出す勇気が湧いた時
生きてるか死んでるかはわかりませんが
また、今日のあたりは息をします
お邪魔します
おやすみなさい