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【本のこと】本は世界への彩度を上げる眼鏡だと思う。


近況報告

こんにちは。「2024年は毎月noteを更新するぞ!」と息巻いていたにもかかわらず、気付いたら5月が終わっていました、小夜です。

最近のことを少しだけ。

5月は、仕事に全力疾走の月でした。

今私はWワークをしているので、日中は本業、早朝と夜は副業に取り組んでいます。特にこの1週間は、我ながら頑張りすぎかもしれないと思いましたが、頑張りたくても頑張れない時期があると分かっているので、この瞬間をまっしぐらに突き進みます。

かといってプライベートを楽しんでいないかと言うと、全くそうでもなく。高校時代からの友人とお出かけしたり、近所の蚤の市に行ってみたり、パートナーにロイヤルホストをごちそうしたり、たくさんの楽しい記憶ができました。

蚤の市で食べたホットドッグ。
パリパリのソーセージと粒々マスタードが美味でした。
蚤の市で購入した木彫りのクマさん。
儚げな雰囲気と絶妙な首の角度に惹かれました。

今更気付きましたが、写真を入れるとブログっぽくていいですね。楽しいことがあったらマメに写真を撮ろうと思いました。

「本を読む」選択肢のプレゼント

先日、父と会う機会がありました。父は本が大好きで、よく古い歌集や雑誌がポストに届きます。

一緒にごはんを食べていると、大抵、私が今読んでいる本の話をします。どんなところが好きとか、装丁のここがいいとか、そういうことを私が話して、父が色々話をしてくれます。

そんな父を見ながら、「本を読む彼がいたから今の私がいるんだな」と、ふと思ったんです。

我が家は、父だけでなく母も読書家なので、私は小さい頃から当たり前のように本を読む環境で育ちました。本について不自由したことは、ほとんどありませんでした。今は、それが恵まれた環境だったと理解していますし、本当に感謝しています。

もし、両親が本を読まないタイプの人たちだったら。私は、こんなにたくさんの素晴らしい本に出合えただろうか。そう考えると、名前や家族だけでなく、「本を読む」という選択肢まで、両親は私にプレゼントしてくれたのだなと感じるんです。

ま、恥ずかしいので、きっと両親には言えないんですけどね(笑)。

実家在住のぬいぐるみ、メンダコの「ぽーちゃん」。

誰かと一緒に愛でたくなる3冊

前段が長くなってしまいましたが、ようやく本題です。

先日、本屋さんに行った際、マンガを3冊も買ってしまいました。いや、全部前から欲しかった本だから!と思い切って買っただけなのですが、どうして買った瞬間は「やってしまった」と思うんでしょうか。

それで、この3冊が全部、私の好みにずぎゃーんと来まして。「他の人にも読んでほしい!そして一緒に作品を愛でたい!」という気持ちが抑えられなくなったので、今回はまさかの3冊紹介回になります。

それでは、どんどん行きましょう!

清水アイ『ねこまたとあさごはん』(イースト・プレス)

猫又、おじさま、おいしいもの。
大好きな要素にまみれている。

人生を田舎で暮らす主人公の宗一郎さん。奥様が亡くなってしまい、寂しい日々を送っていたところ、しゃべる猫又「ニイ」がやってきて……。1人と1匹が繰り広げる、あたたかなスローライフの物語です。

初めて装丁を本屋さんで見た時、私は完全に一目惚れ。一緒にお出かけしていた友人からは「絶対にこの本買うと思う(笑)」と言われ、気付いたら本当にレジに並んでいました。

大好きなところはたくさんあるのですが、猫又「ニイ」のかわいさは外せません。「いたにゃきまぁす」「おにゃかいっぱい、しやわせ~」「むまかったにい」など、舌っ足らずな話し方がかわいすぎて、ページをめくりながら「ぎゃわいいいいいい」と叫ぶ変人になってしまいます。

ネコやおじさま、おいしいものが好きな方におすすめの1冊です。

たな『パンが焦げてもふたりなら』(オレンジページ)

パンも目玉焼きも焦げてるけど、そこがむしろいい。

気づかい上手の「はーさん(表紙右)」と、楽天家の「ひーさん(表紙左)」が織りなす、やさしくておいしい生活のお話。

本屋さんで平積みされていて出合ったこの作品。私は、ふたり暮らし×ごはん系の作品にたいそう弱いので、こちらもクリティカルヒットでした。あと、ひーさんの笑顔があまりにかわいくて……。

帯には「ひとりならつまずくことでも、ふたりなら笑って転べる。」と書かれています。読み終わる頃には大切な人に会いたくなる、そんな作品です。

田沼朝『四十九日のお終いに』(ハルタコミックス)

この!やわらかいけど、くっきりとした感じが!好き!

幼なじみふたりの特別な友情を描いた表題作『四十九日のお終いに』や、仕事に疲れたOLふたりが出会う『海はいかない』など、9つの短編を収録した作品集です。

田沼朝さんは、ハルタで『いやはや熱海くん』という作品を連載されている、新鋭のマンガ家さんとのこと。私は『いやはや熱海くん』を読んでみたいなと思いつつ、シリーズものは買いにくいなと悩んでいたところ、この作品集に出合いました。

作品集って、お子さまランチみたいなワクワク感があって好きなんです。しかも、この本には9つの短編が収録されているんですが、そのうち5つが商業未発表作品、1つが描き下ろしという大盤振る舞い。ありがとうございます!大喜びです。『いやはや熱海くん』も読む未来が見えます。

どの短編もゆったりとした空気感なので、マンガを読み慣れていない方にもおすすめできる1冊です。

本は眼鏡?

今回は、私が熱視線を注いでいる3冊のマンガをご紹介してきました。

これらの作品を読んでいて感じたのは、「本は世界への彩度を上げる眼鏡」だということです。

本という眼鏡をかけることで、私たちは知らなかった感情に出合います。そして、その感情を知っていることで世界への彩度が上がり、見える世界が増える。そんな幸せな感覚を、このnoteで共有できたら嬉しいです。

それでは、ここまで読んでくださって、ありがとうございました。今日がよい日になりますように。

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