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悲しみ
もしかしたら、理解しがたい内容になるかもしれない。自分でも謎解きみたいに、解くことがなかなかできないし、言葉にできるものなのか自信がない。
それでも、試しにやってみよう。
自分にとって「悲しみ」について。
わたしのこころの中に、常に、「悲しみ」は横たわっている。こころの水の一番奥深くに沈殿している。
だからといって、わたし自身は、悲しい人間ではない。すこぶる元気である。しあわせも時に感じる。
では、ずっとこころの奥深くにある消えない「悲しみ」は何なのか。
しあわせを感じるためにコントラストをはっきりさせたい、だから悲しみがあるのか?
ーそれは違う。
悲しみがトラウマになっていて消えないからか?
ーそれも違う。
「悲しみ」のまま、
「治ったけど消えない傷跡」のまま、
置いておきたいのだと思う。
例えば、怪我をしてきれいさっぱり傷跡もなくなれば、怪我をしたことも忘れる。なぜ怪我につながったのかさえ忘れる。
反対に、消えない傷跡を見ると、怪我をしたときのこと、そのときの気持ち、そのとき受けたやさしさ、そして今がある、ありがたさを感じられる。
かっこよく理由をつけるとそんなところだろう。
忘れたくないのだろう。
時に、疼くことがあったとしても。
その疼きですら、愛しいと思えるものなのだ。
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