がんばり屋さんのママさんへ

「みんながんばっているのに、わたしはできていない。もっとしんどい思いをしている人もいるはずだから、もっとがんばらないといけない」

そう涙を流しながら、あるお母さんが話しているのをテレビで観た。

「なぜしんどいのかもわからない」

この方は、とても優しくて、まじめで、がんばり屋さんのお母さんなのだと思った。
今まで、子どものために必死になって、がんばってきたのだと思う。

ーもうこれ以上、がんばらなくていいのになー

わたしはそう思ったけれど、きっと目の前にかわいい赤ちゃんがいたら、がんばりたくなって、自分のことは置き去りにしてしまう、そんな気持ちになるのは当然だ。

ちゃんとできないから、もっとがんばる。
それでもできなくて、さらにがんばる。
それでもできないから、自分を責める。

わたしは子育てをしたことがなくて、実際にはわからないけれど、学校で働いていると似たような思いを感じることがあった。
初任の頃から3年くらいは、うまくできない自分を責めて、自分を傷めて、ただただ、がむしゃらにがんばっていた日々。

そんな自分のことを決して好きにはなれなかった。

働いて4年目の時に、不意に思った。
自分のことも認められていない、好きでもない、そんな人が教師でいていいのだろうかと。
子どもたちはどう思うのだろう。

それから、ものすごく時間がかかったけれど、自分を責めることを減らし、その代わり、自分の気持ちを大切にすることを心がけていった。


自分を責めてしまいそうになる、そんな人に伝えたい。


十分すぎるほどがんばっているよ。

よくがんばったね、と自分に声をかけてあげてほしい。

今日も、いろいろあったけどよくがんばった。


人生最悪な日は、そう続かない。
そんな日も、自分だけは自分の味方でいてあげてほしい。パンパンになった、あなたの優しい心が少しでもゆるまるように。




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