自由って?
「すてきだね。みんな見てくれる?」
そう言って、担任の先生がわたしの絵をクラスメートに見せた。わたしが描いた空はピンク色で、それをすてきだと褒めたのだ。
わたしは、奇を衒ってピンク色にしたわけではなく、ピンクが余ったからだとか、ピンクが好きだからとか、大した理由もなかった。しかし、今でも記憶しているということは、子ども心に嬉しい出来事だったのだろう。
それから、大人に近づくにつれ、小さな頃は認められていたことが、だんだんと、はみ出すこと、人と違うことをすると、不思議に見られたり、拒否されたりした。
「空は、青で塗るものですよ」
と教えらた方がどれほど楽だったか。
誰かが決めたレールの上を歩いていく方が安心で、失敗は少ない。だから、無意識レベルで、多くの人は、そういうレールの上を歩いている。
不平や愚痴を言いながらも、それを望んだのは自分なのだ。
不自由は安心。
自由は恐怖。
深く考えていけばいくほど、そう思う。
「自由」とどう向き合えば、しあわせなのか?
次回は、本当の意味での「自由」というもの、また、その価値について、考察しようと思う。
サポートとそのお気持ちは、創作や家族の居場所づくりのために還元できたらと思ってます。