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統合失調症の医療人類学

・統合失調症について

統合失調症と聞いて怖がる人も居ますよね。
でも、100人に1人、正確には1000人に7,8人がなる業病で、
社会的動物である人間の宿命ともいわれる病気です。
地域差、人種差ありません。
これは病気と西洋医学ではしていますが、
欧米、日本で否定的な幻聴が特に顕著ないっぽう、インドやナイジェリアでは親族の声などが聞こえる場合もあり「魂の声を聴く」と言われたりすることを北中淳子、慶応大学教授が書いております。家族親戚は病気と思わないケースも多いようです。
医療人類学です。しかしながら、アメリカで「わたしの幻聴も魂の声で癒される」と主張する患者の団体などもあるのですが、幻聴が徐々に攻撃的なものに変わっていったケースも報告されており、
疾病としての治療研究は大事と言われております。(参考:日本評論社 統合失調症という問い 第三章、現代思想 総特集 中井久夫など)
精神医学自体が問い直されていると書かれています。

・統合失調症患者の復権に尽力した「中井久夫」という医師(神戸大名誉教授)紹介

精神科にご興味ある方は、中井久夫の本がおすすめです。
2022年没の医師、神戸大学名誉教授の精神科のプロで、
エッセイ、ギリシャ詩の翻訳をライフワークにした文化功労者です。
ハートフルな精神医療で医師にもエッセイ、ギリシャ詩のファンにも愛され、
現代思想という雑誌でトリビュート本(前述の現代思想の総特集)が出されたほどの人です。

文化功労者としては阪神大震災でのこころのケアセンターをいち早く作ったことが大きいでしょう。

統合失調症の薬がなかったころから精神科医になった法学中退生で、非常に親近感を覚えますが、
阪神大震災後にはPTSDに専門を変えたほどの優しい心と能力を使い切った人です。

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