シェア
あるまじろう
2020年5月19日 20:27
「今日の夜、六時に私と一緒に来てほしい。」 いつもと違って静(しずか)は私に少し声を震わせながらそう伝えた。 「良いよ、それまでどうしてよっか。図書館五時に閉まっちゃうし。」 何事かと思ったが静のペースを考えて私は問い詰めることはせずに答えた。「そ、そっか。じゃぁ五時半に、五時半にしよう。」 私より少し高い背で、椅子に座る私を見下ろしながら、慌てて静はそう訂正した。「五時