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深夜ラジオは男性だけのものではない

このツイートが発信されてから4か月経つけどいまだに傷は癒えていない。

私はライブ後このツイートを見て、とても嫌な気持ちになった。まるでラジオは男性だけのものと言われているようで。

ラジオ好き芸人ナイトR』のライブ自体はとても楽しかった。この地下空間にいた約100人は全員ラジオが大好きだから、マイナーラジオ番組名を言っただけで笑いが起きたり、有名ハガキ職人からのメールに歓声が起きたり、ラジオ関係者がいると判明しただけで静かにだけど悲鳴が起きたり、普段なら絶対に周囲の人間と共有できないことがこの空間では通じてとても嬉しかった。私はとても心が救われた気持ちになった。

そしてこのライブは、ラジオ好きならあの番組を聴いていなといけないと思い込んでいた私の価値観を変え、自分のことを「ラジオ好き」と公言していいと自己肯定をしてくれたきっかけにもなった。

あのたった4時間のライブは私の人生にとって重大なターニングポイントになったのだ。

だから、ライブ後このツイートを見た私は嫌な気持ちになったのだ。一生許せないくらい思ってる。

たしかに、この地下空間にいた客層は男性5女性5で主に深夜ラジオ扱うライブにしては異常な男女比ではあった。(以前行ったことのある深夜ラジオ公開録音イベントは体感で男性8女性2)

なんとなくラジオ(特に深夜ラジオ)は男性が聴くものである、と基本どんな人が聴いているのか見えなくて分からないラジオではなんとなく思い込んでしまう。

ハガキ職人の名前やメール内容から察するに男性からだと予想できるし、公開録音イベントの記念写真で男性ばかりと分かるし、ビデオリサーチビデオリサーチ2018年4月度首都圏ラジオ調査結果によれば平日・休日を問わず男性の方が聴取率は高いことも判明している。

だからといって、女性が深夜ラジオを全く聴いていないわけではない。女性も深夜ラジオを聴いているのだ。

お笑いが好きで、好きで応援している芸人がパーソナリティなら一度は深夜ラジオに触れる。深夜ラジオ特有の下ネタのノリだって面白ければ女性だって聴き続ける。

私は深夜ラジオを聴いていて特有の下ネタのノリになり布団の中で大笑いしているとき一瞬だけこんなことで大笑いしている女性は私だけなんじゃないかと我に返り不安になる。そして、こんな気持ちになるなら男性に生まれたかったとさえ思う。そう悩んでいる間にも男性は私のこんな気持ちも知らずに笑っているんだろうなと思うと辛くなる。いつもアウェイ感を味わっているのは女性の方なのだ。

いつも悶々としていた女性たちがこの地下空間では素直に大笑いし、笑っているのは自分だけじゃないと分かったあの夜を、このツイートは一瞬でぶち壊した。傷ついたのは私だけじゃない、あの夜を共有した顔も本名も知らないただラジオが好きという理由だけで繋がっているフォロワーの女性も悲しみのツイートをしていた。

私はこのツイートをした「ラジオの時間」編集者をつるし上げにし、ツイートの削除や謝罪を求めているわけではない。深夜ラジオは男性だけのものだと思っている認識を改めてほしい、それだけだ。

そして、私も認識を改めなければならない。深夜ラジオ特有の下ネタのノリを大笑いしているのは私だけではないということを。私は独りじゃない。

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