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値決めは経営

第6条 値決めは経営―値決めはトップの仕事。お客様も喜び、自分も儲かるポイントは一点である―

値決めは、製品の価値を正確に判断した上で、製品一個当たりの利幅と、販売数量の積が極大値になる一点を求めることで行います。またその一点は、お客様が喜んで買ってくださる最高の値段にしなければなりません。

こうして熟慮を重ねて決めた価格の中で、最大の利益を生み出す経営努力が必要となります。その際には、材料費や人件費などの諸経費がいくらかかるといった、固定概念や常識は一切捨て去るべきです。仕様や品質など、与えられた要件をすべて満たす範囲で、製品を最も低いコストで製造する努力を、徹底して行うことが不可欠です。

値決めは、経営者の仕事であり、経営者の人格がそのまま現れるのです。

これは私の尊敬する京セラの創業者、稲森和夫氏の稲盛経営12カ条の第6条になります。製造業のエッセンスで語られていますが、サービス業でも一緒だと思います。Bリーグにおいても最高の商品を届ける、原価低減の最大限の努力をするのは当たり前。更に1シーズンホームゲームが30試合ある。今ならコロナ禍、集客目標、チケット収入目標、ファンクラブ会員数、昨シーズンまでの実績・・・様々な変数を加味して現実と理想の中で顧客が相対的に納得して、利益が最大になる一点、最高の値段を決めていくことが大切です。

高いチケットがあるから安いチケットを販売することができます。1試合当たりの収入を考慮して平均的な価格設定することもあり得ますが、高額なチケットを販売することができるほどそれ以外の席の価格を抑えることが可能になります。飛行機のファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスの価格設定と同じですね。しかし、高額のチケットに値する価値を創るの難易度高いですし、そのようなチケットを選択するファンを見つけ出すことは更に難しいことです。

集客というのは難攻不落、難しいものですが、そもそも前提して価格設定の妙がありますし、その価格に見合った質の提供もあります。また、その価格と質を伴った商品の認知、プロモーションのセンスも伴います。だからこそ、集客、値付けは経営の根幹と言われる所以だと思います。ビジネスとして成功する、クラブとしても成功するためには必ず知っておかなければならないことだと思います。

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