【短歌七首】二月尽、間引かれて
そこに人がいることとおく後悔の数だけ燃やす線香花火
選んだと言えない浅い覚悟でも握り締めたらくきやかに赤
がむしゃらのしゃらの部分で揺れている(きっと檜だ)寒くない風
空なんて名乗る空白くうはくを受け入れてなお、痛いんだ、痛い、
キャッシュレスで渡りたくない街 皮膚にICカードの角食い込ます
そのときも生きていること遠過ぎて定期の印字かじりつきたい
ください 機微なんて狭い 爽やかはまだ切れ味の良すぎる風だ
/とわさき芽ぐみ 2021.2.28
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