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「100万回言えばよかった」 幽霊のルール ③


「100万回言えばよかった」に出てくる幽霊のルールは、はっきりした描写が少なくてちょっとわかりにくいと思うので、作中の描写等からいろいろ考察、推測してみました。

①はネタバレ少な目、②は「思い残し」について、③では第7話~最終回の考察をします。




幽霊の悪影響・憑依・乗っ取り


体が弱る?

魚住さんが診断された「偽性脳腫瘍」は頭蓋骨内部の圧力が上昇している状態。
もしかすると、相性ドンピシャな幽霊が近くにいる場合、体の中に幽霊の魂が自然と流入して、一人分の体に一人分を超えた魂が入り圧力が上昇。幽霊が離れると流入していた魂も徐々に抜けて圧力が下がる、という感じなのかも?

頭蓋骨内部の圧力が上昇し続ければ、やがて限界を迎えて命を落とす。
憑依されなくても、ずっと近くに居続けたら危険。

魂の流入が長期間続いたら、本来一人分の魂の器の体が、ずっと過剰な圧力を受け続けて器として脆くなる。
体が弱って憑依への耐性がなくなっていく、というのもあるのかも?


3回でアウト

魚住さんの実家のお寺は(公式サイト参照)千年の歴史があるから、記録が沢山残されていて、魚住さんみたいに幽霊に憑依された人が、3回目の憑依でアウトになったっていう記録も複数残っていたのかな?


魚住さんのお姉さん曰く
「近くにいるのもよくないけど、乗り移りはもっと危ない」


・相性ドンピシャな幽霊がずっと近くにいると、体が弱る。
憑依は体への負担が大きいので、弱った状態で憑依されると体が持たない。
その場合、3回目の憑依で死ぬ。

・体が弱っていない状態であれば、幽霊は3回目の憑依で体を乗っ取ることができる。
その場合、別人の体を得た幽霊は新しい人生を生きる為に失踪するのかも。
(乗っ取った幽霊が体の本来の持ち主に成りすまして生きていく場合、怪しまれないように憑依に関することを誤魔化すから記録には残らない?)

今までに3回憑依された人の記録は「死亡」か「失踪」しかなかったのかも?


祈祷・お守りの効果

直木と魚住さんは、原田さんが第8話で言っていた「波長がピタッと合う」存在。
お姉さんの祈祷やお守りは、その波長を少しズラして魂の流入や体の乗っ取りができない状態にするのかも?

第9話を見るとその状態でも憑依することは可能。
でも、お守りの効果で波長がズレているから体の乗っ取りは不可能?
(靴のサイズ自体は合っていて履けるけど、履き心地が悪いみたいな?)

ただ、直木にその気があればお守りを投げ捨ててその効果を無くし、
体を乗っ取ることも可能だった。

魚住さんもそれはわかっていたけれど、直木のことを信じた。


あの3回目の憑依はそういうことだったんじゃないかなと……。



奇跡

「100万回 言えばよかった」は「数奇な運命に翻弄されながらも奇跡を起こそうとする3人」を中心に描いた物語。

公式サイトにも書かれているこの「奇跡」って、一体どういうことだろう?と思いながらドラマを見続けていました。

奇跡とは?

奇跡は、おそらく霊魂が束の間の実体を与えられること。

最初にその奇跡が出てくるのは第8話。
原田さんがハヨンさんにも見える姿で現れたときには、どういうことだろう?……と状況がよくわからず。
「天使になった」という説も出ていました。

脳出血が原因だとしても事故の責任を強く感じていて、残されたハヨンさんの深い悲しみを少しでも癒やそうとした原田さん。


ハヨンさんがずっと抱えていた、残された側の「思い残し」

それを口にすることができて(ウジンさんでは無いとわかっていたけど)
ハヨンさんは、ほんの少しだけ癒やされて、悠依と魚住さん(と本当は原田さん)がそうしてくれたことが嬉しかったのだと思います。


第9話の最後に直木が現れたときも、どういうことだろう?……と

最終回の予告編を見た時に「最後の1日」なのかも、と思いました。

実体を伴って現れた、原田さんと同じ現象。

病気が原因だから何か悪いことをしたというわけではないのに、残された人の悲しみを癒やそうとして頑張った原田さん。

そして直木。

束の間の実体を与えられる「奇跡」は善い行いをした「ご褒美」と解釈する人が最終回の時点では多かったように思います。

メモリアルブックの制作者インタビューでも「ご褒美のような時間」という言葉が出ていました。


直木の奇跡

「奇跡」は善い行いをした「ご褒美」なのだとすると、直木の奇跡に繋がる善い行いは……?

悠依を守ったこと。
もちろんそれは本当によかったと思うけれど。

でも、公式(サイト・SNS等)には奇跡を起こしたのは「悠依、直木、譲」だと書いてあって……。


もしかすると「ご褒美」は「自分の為ではない善い行い」に対して?

自分の大切な人を守ったり何かをしてあげるのは自分自身の為でもあって。

「ご褒美」は自分の為を超えた善い行いに対してなのかもと。


もしそうなら、3人の「自分の為ではない善い行い」は
千代の「仕事」を潰したことかも。

あの「仕事」が続く限り、常に新しい子が連れてこられる。
この先、大勢の子が犠牲になるところだったけれど、
3人はそれを阻止した。

犠牲になっていた子を助けようとして直木は命を落とした。

直木がやろうとして、できなかったことを3人で。

多くの子を救ったから、あの時間を与えられたのかな。



あの日は

直木が戻ってきたあの日……もともと病院で面会の約束があったのかも。

悠依は自分のことを守ってくれた莉桜の力になりたいと強く思うだろうし、
(莉桜は一酸化炭素中毒の後遺症が残る可能性も。内縁の夫の息子が千代の重要な顧客だと警察に伝えて、彼のもとにはもう戻らない)大事な話し合いだから、もともと午後の仕事は休みにしていたのかも?


あの日は、ハヨンさんも交えて話し合って、悠依が莉桜と共に暮らすことを決める日で、あの部屋が変わっていく境界線。
直木と悠依の部屋として、悠依の心の中では最後の日だったのかも。

悠依のことを空から見守っていた直木に、神様(?)が
「最後の日だから行っておいで」と送り出してくれたのかも……。


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