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マッシモ劇場(イタリア・シチリア島)

マッシモ歌劇場はシチリア州最大の都市パレルモ市のシンボル的建築物。

この街は、
北ヨーロッパ人が、世界一美しいイスラムの町と称賛した憧れの地でもある。

イタリア統一を記念してマッシモ劇場は建築され、1897年に完成。    ※第1回アテネオリンピックの次の年。日本では明治30年、松方正義内閣(第6代内閣総理大臣)の時代。

マッシモ劇場には、バスティーレ親子の並々ならぬこだわりが凝縮されています。

シチリア(パレルモ)出身の建築家ジョバン・バッティスタ・フィリッポ・バスティーレ

彼によって建設が計画され、建設が33年という非常に長期に渡ったため、完成に導いたのは建築家の息子のエルネスト・バジーレであった。

マッシモ歌劇場の敷地面積は7,700平方メートルにものぼり、マッシモ劇場の素晴らしさは南イタリア最大と言われ、現在でもウィーンのオペラ座↓

パリのガルニエ宮↓

に続いて世界で3番目の規模をもつ歌劇場として名を馳せています。

1897年5月のこけら落としには、ヴェルディ作曲のオペラ『ファルスタッフ』の上演と共に落成されました。

公演は当時の有名歌手が多数出演したが、その中で1人無名の歌手がいた。それが後に20世紀最大のテノール歌手といわれるエンリコ・カルーゾEnrico Carusoだった。

当時、パレルモ市は経済的に大きな発展を遂げ、ベルエポック(華やかな時代)を謳歌していた。
この劇場は、まさにその良き時代を象徴する建物なのだ。

外観は、古代ローマやギリシャの神殿建築のような壮麗で壮大な新古典主義様式で、

背が高い列柱が立ち並び、堂々としたファサードに圧倒されます。

石材などはシチリア産のものが使われているそうです。

しかし、内部は優雅なアール・ヌーヴォー(リバティ様式)装飾
※ 外観の壮麗さとは対照的に、曲線を多用した優雅なイメージです。

と優雅なフレスコ画

壁は全て金箔で、木材がふんだんに使用されており、優美でありながら豪華絢爛。

観客席は、平土間席と5階まであるボックス席、

そして天井桟敷に分けられている。

もちろん映画『ゴッド・ファーザー3』のシーンでも有名な、ロイヤル・ボックス席も実在している。

このシーンの後、
劇場の正面入り口で、娘が流れ弾で亡くなるシーンが印象的ですね。

この劇場の特徴は、何といってもその舞台の大きさ。

客席(3200席)と同面積という奥行きを持ち、『アイーダ』が上演された際には本物の像が登場したという逸話も残っている。

まさにマッシモ(最大の)な劇場なのである。
※ ”Massimo” とは ”Grande” の絶対最上級で、英語の ”Maximum” の語源。日本語では ”最高の” とか ”最大の” という意味になる。

「Teatro Massimo」
Photo by Alessandro Bonvini
Taken on January 1, 2006 (CC BY 2.0)

マッシモ劇場Instagram↓

マッシモ歌劇場までのアクセス

マッシモ歌劇場はパレルモ市街ヴェルディ広場(Piazza Verdi)に位置しており、ポリテアマ劇場のあるルッジェーロ・セッティモ広場(Piazza Ruggero)やカーポ市場(Mercato di Capo)からは徒歩約5分、クアットロカンティ(Quattrocanti)からは徒歩約10分、パレルモ中央駅(Stazione Centrale)、パレルモ港(Porto)、パレルモ大聖堂(Cattedrale)からは徒歩約15分の道のりとなっております。
バスでのお越し:
104番、108番、124番のバスをご利用ください。パレルモ市内を巡回するミニバス(イタリア語表記:NAV. Centro Storico)もご利用出来ます。最寄りのバス停:ヴェルディ広場(Piazza Verdi)で下車ください。
タクシー:
マッシモ歌劇場のあるヴェルディ広場(Piazza Verdi)にタクシー乗り場がございます。
駐車場: 劇場から最寄りの駐車場はウンゲリア広場(Piazzale Ungheria)、ヴィットーリオ・エマヌエーレ・オルランド広場(Piazza Vittorio Emanuele Orlando)にございます。

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