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英国にまつわる本

Covid-19が世間を騒がせるようになったのは2020年の2月ごろ。どうなるんでしょうと大きな児童書のイベントで話していたのが、2020年3月でした。それからどんどん感染者が増え、予定していたボローニャのブックフェアは、イタリアで、感染者が爆発的に増えている最中とわかり、行くのをキャンセルしました。ブックフェアの後にロンドンで資料を集めようとしていたB&Bもキャンセル。

予定していたことができないのは辛く、英国に関係する番組をみたり、本を読んでしのいでいます。行けないなら、その間にできることをしようと思わなきゃやってられません。さて、翻訳をする上で、関係する国の事情を知るのは大切です。昨年読んだものから、いくつかここに記録しておこうと思います。

『日本でもできる!英国の間取り』(山田佳代子著、エクスナレッジ)は、好奇心から英国の家々を周り、間取りを記録した切り口の本です。翻訳などでどんな建物かという表現を確認するのに使えると思い買いました。英国の家は、修理したり、改装したりして使い勝手を変えているので、ライフスタイルを知る意味でも楽しい本です。

『英国王室史話』(下)(森護著、中公文庫)はとても細かく調べて書かれています。私はこれを読みつつ、オンラインで肖像画からイギリス史を学ぶ講座を受講しました。何しろ長年の英国王室の追っかけですから。

(横道にそれますが、いい素材もたくさんあります。Netflixで「ハウス・オブ・ウィンザー」はドキュメンタリーで史実をしっかり描いていて勉強になります。「ザ・クラウン」は、王室関係者は嫌がってはいますが、おそらくほぼ事実に基づいたドラマ。「ヴィクトリア女王」は、創作要素が濃いですが王室の様子が分かりとてもよくできています。「ストーリー オブ ダイアナ」も、ドキュメンタリーとしてよくできています。「ザ・ウィンザーズ」は、ロイヤルファミリーを揶揄したドラマです。これでもかというくらい皮肉が込められているため、ロイヤルファミリーを信奉する人は嫌いますが、ゴシップネタ万歳のドラマで喜劇です。キャサリン妃をロマ出身としたり、ウィリアム王子がヘリの操縦が大好きだというのをネタにするところなど過激で、英国王室の記事を読んでいる人ならピンとくるエピソードがたっぷり。さらに、アマゾンプライムでおすすめなのは「ナショナル・ギャラリー英国の至宝」「劇場版ダウントン・アビー」「MI−5英国機密諜報部」です。)

本の話に戻りますが『世界の児童文学をめぐる旅』(池田正孝著 エクスナレッジ)は、写真も豊富で参考になります。もし児童書の舞台を旅するなら、この本があると予備知識になります。


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