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ミッドウェイより:ディック・ベストの場合

最近観た映画「ミッドウェイ」より

太平洋戦争で分岐点となった真珠湾攻撃からミッドウェイ海戦までの話を、実在の人物たちと長年の歴史考証から描かれたとされる映画「ミッドウェイ」がサブスク配信していたので視聴しました。

さすが「インデペンデンス・デイ」などが代表作であるローランド・エメリッヒ監督らしく、戦闘シーンの没入感や映像化へのこだわりがすさまじかったです。また、史実にもとづきながら、とてもフェアに日米両国の当時の様子が描かれていたのではなかろうか?と感じています。

それはそうと、登場人物に注目してみます。

様々なリーダーが登場します。司令官、空母の艦長、情報将校、戦闘機部隊の隊長などなど。どの人物も魅力的に描かれていましたが、今回は主人公であろう爆撃機中隊長のディック・ベスト大尉(演:エド・スクライン)に注目。

ディック・ベストはめちゃくちゃ技術の高く優秀なパイロット。上官にも遠慮なくかみつく好戦的な性格。でも隊長となり部下を持つことになった時に思い悩む姿がとても人間らしいのです。

それは人の生死がかかった戦争だからこそ、その重圧は想像を絶するわけで。

最初はスタンドプレーをしがちな問題児だったけど、隊長となってからは悩みながらも自分の目的と果たすべき役割を認識し、その役割を果たすために奮闘するわけです。その真のリーダーになっていく様子がかっこいいキャラクターでした。そう、まさしくHERO。

その様子は極限状態におけるプレイングマネージャーそのもの...。

本作の中では、HEROではあるのですが、決して超人ではないんですよね。自分の強みは何なのか。自分が果たしたい想いは何なのか。組織の目指す成果に向かって、部下を鼓舞しながら、自分自身も思い悩みつつも、作戦に身を投じ前に進んでいくわけです。とても人間くさいものでした。

それにしても改めて戦争はもうしたくない、してほしくない、ですね。

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