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仕事で15年前に支えになってくれた上司の話

あの時は社会人2年目で右も左も分からず、とにかく怒られてばかりいた。

自分の配属された職場は空気が重い。

直属の上司は仕事出来る上司に自分の仕事をさせていた。

その仕事が出来る上司の仕事は2倍以上。

私への指導は殆どされず、放置されていた。

私は私なりに見様見真似でやるが、やはりわからないので失敗をする。そして怒られる。

わからないから別の先輩に聞こうとすると

自分がやるからいい。

と突っぱねられる。

私に何故か非常に辛く当たっていた。

そんなことだから毎日仕事の進みは悪く、帰りも遅くて、気持ちもどんよりしていた。

いつからか分からないが

最寄り駅に着くと体調が悪くなった。

常に気持ち不安で気分が悪い。

仕事にも身が入らない、失敗を繰り返す、叱責される。身体が常に重たい。

そんな状態が続いていた。だが、休みになるとケロっと何ごともなかったかのように元気になった。

一応内科にもかかったが、異常はなし。

漢方薬を服用されるのみだった。

そんな中、他の職場の人との交流会があり、私は

ぐちぐちと自分の職場の辛さをぼやいていた。

それを聞いていた他の職場の上司は後から私を呼び出して、

「そういうこと、みんなの前であんまり言わない方がいいよ」

と言って、私の話を親身に一から聞いてくれた。

仕事終わり、終電にも近くなっていた。

今考えたら凄いことである。

自分の職場の部下でもなんでもないのに。

私は話せたことで気が少し軽くなり、休暇を取り、人事関係の上司に掛け合った。

このままでは自分は壊れる。

感覚が少し麻痺していて、ようやく冷静に考えられるようになった。

そして無事に異動が叶った。

すると体調は嘘のように回復した。

今振り返るとあの時も相当危なかった。

それでもたった一人、一人でも支えてくれた人がいたから頑張ってこれたんだなと。

その上司も非常に厳しい方だと聞いている。

それでも私にとっては恩人である。

その人がいなかったら、私は多分仕事は続けられていなかったのだろう。

ふと、そんなことを思い出した。

私もいつか別の形で誰かの支えになれたらいい。

そのサポートが励みに力になります。1杯のコーヒーが飲める幸せを実感出来ます☺️