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【書評】読書脳 著者:樺沢紫苑 出版:サンマーク出版


1 はじめに


 ◎ 「本を読む技術」の集大成の1冊
1 はじめに


   学校で「本の読み方」及び「本を使った勉強法」を習った方はいますか。私は、これまでなかったです。
   本書は、「本の選び方」、「本の読み方」、「読んだ本の記憶への残し方」のほか、「電子書籍」及び「オーディをブック」の使い方
  まで書かれた1冊で、「自分の成長が実感できない人」、「これから人生を変えてやるって人」におすすめの本です。  
 
2 特に印象に残った事3つ

  本書のうち、特に印象に残ったことを3つ紹介します。
  1つ目は、「ウルトラマン読書術」
  これは著者が勧める読書の2つのキーワードである「アウトプット」と「スキマ時間」を組み合わせた最強の読書術です。
  ウルトラマンのように時間制限を設けることで読書の集中力と記憶力が高まるというものです。
  これは、自分にも経験があり、時間があるときに一気に読んだ本は「読んだ」という達成感はあるものの、時間が経つにつれ「読ん
 だ」こと以外思い出せないことが多いです。一方、スキマ時間で読んだ本は、読み切っていないくても、読んだ一部だけを覚えている
 ことが多いです。でも後で思い出す際に、積読が多い自分はそれがどの本か思い出せないことが多々あります。
  2つ目は、「3度目の正直読書術」
  脳科学上、記憶を定着させるには「最初のインプットから7〜10日以内に3〜4回アウトプットする。」ことが最も効果的だそうです。
  それに対し、具体的なアウトプットとして「①本を読みながらメモを取る、マーカーでラインを引く。②本の内容を人に話す。本を人
 に勧める。③本の感想や気づき、名言をSNSでシェアする。④SNSに書評を、レビューを書く。」が紹介されていいます。
  自分は、マーカーを引いたり、付箋を貼ったり、思いついた疑問を本に書き込み、気が向いたらマカーを引いた箇所、付箋の箇所をまと
 めることまではしていましたが、②〜④は思いつきもしなかったので、できることから実践しようと思います。
  3つ目は、「ポートフォリオ読書術」
  著者は読書を投資と捉え、「超短期投資:ネット情報、新聞、週刊誌」、「短期投資:ノウハウ本」、「中期投資:仕事術、勉強につい
 ての本」、「長期投資:思想、哲学、生き方」と分類して、バランスのとれた読書が必要だと主張しています。「本をたくさん読んでいる
 のに、何も結果が出ない人」、「目立った成長がない人」はこのポートフォリオのバランスが崩れているらしいです。
  これは本当に目から鱗で、自分は全く意識したことがなく、読みたい本、関心がある本、なんとなく買った本を読んでいましたが、これ
 からは、このポートフォリオを意識しながら読書をしていきたいと思います。
  ちなみに本書は、自分の中では「中期投資」の本に該当します。また、自分の中の「長期投資」の本は「菜根譚」、「言志四録」、「重
 役心得箇条」、「7つの習慣」、「強く生きる」、「「存在」対「効果」」ではないかと思ってます。心の栄養のために本棚から持ち出
 し、また読みたいと思います。
  
3 読書からの行動
  本書は自分にとって読書について多くの気づきを与えてくれた、間違く良書です。読書は読んだ後が重要で、読書の内容をどのよ
 うに行動に移すかで成果が出るか出ないかが決まると思います。本書にはここでは紹介しきれないほどの、本を読む技術、読書を記憶に残 
 す技術、本を選ぶ技術が多く紹介されていますが、当面、以下の事項を自分の生活に取り込み無理がないよう読書を続け、読書を自分の
 血肉に変えて成果を出していきたいと思います。
 【取り込みたい・意識したい読書術5選】
   ①「ウルトラマン読書術」
   ②「SNSでの書評を書く」
   ③「ポートフォリオを考えた本選び」
   ④「寝る前読書」(未紹介)
   ⑤「車の通勤時間を利用したオーディブル読書」(未紹介)
   
4 おわりに
  本を読み自分の血肉に変えるには、本から情報を仕入れ、それをしっかりと自分の知識に落とし込み、行動してそのフィードバックを返 
 すことが重要であることは著者も説明しているが、本書では、この情報を知識に変える方法は具体的に触れられてはいない。アウトプット 
 を行うことで自分の中で情報を知識に変え、情報を整理しなければ本書のような本は書くことはできないので、著者が大量のインプットを
 アウトプットする際にどのように情報・知識を体系的に整理しているのか、著者の本である「アウトプット大全」をぜひ読んでみたい。
  最後に、本書は読書の実践的技術を体系的にまとめられた本で、「自己成長したい人」、「人生を変えたい人」にぜひ読んでほし
 い1冊です。

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