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忘れた頃にまた読んで

引き出しを整理していたら過去の自分からの伝言を見つけた。「下記の本の内容を忘れた頃に電子書籍で読み直してください。2014.03.23」

2014年3月23日は日曜日だ。私のことだから土曜日は本好きの仲間と飲みに出かけて、そこでその本の話について盛り上がったのだろう。
メモにあったのは藤井太洋さんというSF作家のGene Mapperという本。

私はこの本を紙の本で読んで、自分には合わなくて途中で読むのをやめてしまった。じつはこの本、もともと電子書籍として出版され、のちに紙の本になったそう。読書仲間から「電子書籍ならではの読ませ方をする本だったよ」と教えてもらい、じゃあ内容を忘れた頃に電子書籍で読もう、そう考えたのだった。

それから5年が経って、本の内容もおぼろげになった。電子書籍版を買うときが来たのだ。

ちなみにこの本の内容で、なぜか記憶に残っているお気に入りのシーンがひとつある。物語の途中、グエンというベトナム人女性が登場するのだけど、その人物について主人公が「ベトナムに多い姓」と教えてくれた。
それ以降私はグエンさんに会うたびに「ベトナムの人かな」と想像するようになった。電子書籍ではそのシーンがどんな印象になるのか、読むのが楽しみだ。

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